賞種 ： ―
出版 ： メディアワークス文庫
著者 ： 成田名璃子
イラスト ： ―
今日のインプレダクションはコレ！
日常系作品です！
評価は
★★★★★★★★★☆
９個星です！！
奇跡は何度でも
怪我の手術をしてリハビリ中
にも関わらず駅伝走者に選ばれ――
再生の日常系
けっこう良かった！
一つの大きな流れを
たすきを繋いで綴っていく
お話です
この陰湿さは現実に近いものが
あるかもしれませんね
怪我したバレー部員の
捻くれからの再生？
はそうでもなかったですが
愛され系を演じる少女の汚さが
赤裸々に語られるところに
なってからは面白かったです
自己欺瞞の文章よりこうやって
さらけだしてくれた方が
人間味が感じられます
今日の甘口！
・流れ
スポーツに力を入れている
学校で、
サッカーやらドッジボールやら
一気に運動系の大会を
やるらしい
その中で駅伝があるが、
怪我のリハビリ中にも関わらず
駅伝走者の一人に
くじ引きで決まってしまった
しかも先生からリーダーをやって
走者の朝練の面倒を見ろと
頼まれてしまい・・・という流れ
・テイスト
割と人間というものを
欺かずに書いている感じです
話者が変わっていくので
タイプ別に見る
ことができますよ
・キャラ
【朔】
バレー部で活躍していたけど
今は怪我のリハビリ中
捻くれ系の少年
【伊織】
母が男にだらしがなく
そんな生活から抜け出してやろうと
いう思いを秘めて
天然愛され系を演じる少女
【康太】
バスケ部のベンチ組
気弱系
・家庭の事情
この中で１つ凄く注目した
ところがあります
それが伊織の物語です
『家庭の事情があるから』
その呪縛に囚われるのは
まぎれもなく本人なのです
それを自覚するところまで
書ききったところが
素晴らしかったと思います
家庭の事情に囚われるか
どうかは自分次第、
ということは、
親を反面教師にして
捻くれないようにすることも
自分次第で可能なのです
今日の辛口！
・話運び
話運びでいちいち
先生はこう言い出すとこうだから、
こういう態度をするとこうだから、
とか他者のせいにして
進めるのはよく使われる手法だけど
あまり使わないでほしいかな
しかし心の汚さをちゃんと
書いたのは凄く良かった！
自己欺瞞の甘い物語なんかより
よっぽど良いです
今後もコレ系で頑張ってほしいですね～！
以上、
駅伝で繋がる？！
日常系作品でした！
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