2015年7月6日月曜日

いちばん初めにあった海  読みました!!

タイトル : いちばん初めにあった海
賞種   : ―
出版   : 角川文庫
著者   : 加納 朋子
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


すべての母なるものへ

全てがぼんやりで色々と
忘却していたけれど――
思い出していく日常系
かなり良かった
渦巻き型の迷路といった感じの
構成で徐々に中心へ迫っていきます
忘却と再生というイメージでした
ここまで論理的に忘却するのかは別として、
受け止めきれないショックから
身を守るために忘却するメカニズムが
時に優しく時に厳しく手の平に収まります
現実を突きつける人物と
突きつけられる人物、
それを単に『傷付ける側と傷つけられる側』
として書いていないことも良かったです
そして、母の使命感は強し、ですね


今日の甘口!

・流れ
  女性ばかりのアパートで
  暮らしているけど、
  夜型の人間ばかりがいるようで
  夜の騒音が酷く毎日寝不足、
  それから意識に膜がかかったような
  調子で過ごす女性
  働くでもないのでそれでも生活は
  していけるのだが、
  引越しを思い立った
  そんな時贈り物の本【いちばん初めにあった海】を
  発見して読み始めた・・・という流れ

  ほか、もう1編
・テイスト
  主人公が色々と忘れているので、
  それを本をきっかけに
  思い出していくものです
  ゆっくりと欠けたパズルが
  繋がっていく感じですね
・キャラ
  【千波】
  学生の時は人付き合いの優等生
  でも誰とでも仲良くする代わりに
  誰とも上辺だけだった
  大人になってからは喋れなくなった
  毎日働くでもなくニート生活に
  なっていてだらしない生活の自分を嫌悪している
  【麻子】
  学生の時は冷めてて陰で卑屈な性格
  自分のことが嫌い
  大人になってからはやや世間に
  溶け込んだ感じ?
  でも厳しさと優しさどちらも持っている

  ほか、多数
・しょげている人に効くかも
  本作に書いてあることをそのまま
  強要するつもりはありませんが、
  イマドキの普通である捻くれ状態の人に
  効くかもしれません
  スイッチがあれば、人は変われます
  しかも、自分だけじゃ済まない重大な責任が
  あると『こうしちゃいられない!』となります
  自分なりの『こうしちゃいられない!』を見つければ
  きっと人生は変わりますよ!
・現実を突きつけるということ
  よく
  私傷付いているんです!
  あなたみたいに強くないんです!
  と主張して現実を突きつける人を否定
  する人がいますが、
  そういう人って自分だけが傷付いている
  とでも思っているんだろうかと
  常々感じています
  現実を相手に突きつける側が
  どんな思いをしているか
  考えたこと、あるんでしょうか?
  本作で少しそれに触れることができると思います


今日の辛口!

・特になし!
  突っ込みたい所は
  特にありませんでした!


以上、
忘却と再生の?!
日常系作品でした!


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