2015年7月14日火曜日

しあわせの香り: 純喫茶トルンカ  読みました!!

タイトル : しあわせの香り: 純喫茶トルンカ
賞種   : ―
出版   : 徳間文庫
著者   : 八木沢 里志
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


店の中に満ちた香り

純喫茶トルンカに通う人達は
コーヒーと音楽に導かれ――
喫茶店の日常系
けっこう良かった
語り部が切り替わることによって
異なる香りが楽しめる一冊
お年を召した女性の語りでは
一つ一つの風景の流れに
ゆったりした時間を感じます
そしてふとその風景の色が
昔に重なり再生されていくような
ドキュメント・フィルムを
放映している雰囲気もありました
少年の語りではやや懐かしい感じと
イマドキという感じのブレンドですかね
トルンカに通う人達の何気無い
繋がりによって編まれていくお話です


今日の甘口!

・流れ
  純喫茶【トルンカ】に通う
  老年の女性がいた
  毎日トルンカでコーヒーを飲み
  編み物をするのが日課である
  ある日のこと、
  トルンカのマスターの娘と
  お話していて初恋の話になった
  そこで店内のBGMも記憶を刺激し
  昔のことを思い出す・・・という流れ

  他、短編集
・テイスト
  マスターに話を持ってきて
  解決するというのとは別で、
  あくまで通う人達が
  何かを抱え、横の繋がりで
  化学反応を起こしながら
  解決に向かっていきます
  そこへコーヒーや音楽が
  そっとお手伝いする、
  みたいな感じですね
・キャラ
  【千代子】
  語り手
  老年の女性
  毎日トルンカに通うのが楽しみ
  【雫】
  トルンカのマスターの娘で高校生
  気立ての良い性格
  【沼田】
  50代男性
  病気の手術後らしく、
  トルンカのある街に移住
  しようとしている
・感情
  美味しいとか、楽しいとか、心躍るとか
  そういう感情は大切
  年をとるとどうにも希薄になりがちだと
  本作では言っております
  わたしは思いました
  これはもはや高齢の方だけでなく、
  若い世代の問題にもなってきているのではないか
  ドライとか捻くれと言えば聞こえは良いですが、
  その中身は現実を現実として
  受け容れられず膜を張っているだけです
  膜を張って他人事のように捉えるから
  感情が希薄になってしまうのです
  社会生活では確かに耐えることが多いでしょう
  それには膜を張ってしまうのが手っ取り早いです
  しかし、『オフ』の時にはそれを取り去り
  適度に解放しておくと精神衛生上、良いですよ


今日の辛口!

・特になし!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  これは2巻みたいなので
  1巻の方も読んでみたいですね~


以上、
香りとBGMに誘われて・・・、な?!
日常系作品でした!


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