2015年6月30日火曜日

《番外編》2015年 6月を振り返ります!!

梅雨前線の位置が通年よりも
遥かに南に張り出していて
わけわからない季節になっておりますね
降りすぎや嵐の地域も多いようですが
みなさんいかがお過ごしでしょーか?


■ダンまち

どうやら
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(GA文庫)』
がアニメでやっていて
(もう終わった?)
けっこうな人気になっているみたいですね

観たよ~って人に話を聞く機会が
ありましたが、
『ヘスティアって好きなものを詰め込んだような絵なんですよね』
・・・もう話とかどーでも良いのかよ!w
ま、まあイラストが命って側面もあるからね・・・

わたしはストーリーとか含めた
総合的な面白さを求めているので
まあ観られなくても特に困りませんでしたが、
メディアミックスではウケるだろうなと
いうのは当サイトで2014年2月に書いた通りでしたね
『第4回後期GA文庫大賞 まとめます!』がその記事)

・・・1年以上も前の記事だったのか!w


■需要

最近思っていることですが、
需要って言葉はいったん捨ててみたらどうだろう
と思うのです

需要という話をしていると
既成概念にしかアプローチできず、
創作という言葉と矛盾を起こしてしまう

と考えたのですよ

まあ、新たな需要を掘り起こす、
とか今まで目の届いていなかったところに
対して使うのなら良いんですけどね

最近は色んな作品を読んでいて、
時代の変化の途中だから
実験的というか
へ~こんなのもあるのかという
作品が多いのです
こういう自由な発想は
需要という言葉を意識していると
凝り固まってしまい、
なかなか出てこないと思います

なので、
需要という言葉をいったん捨ててみたらどうだろう、
というわけです

実際は商業だからそこも意識した方が
良いのかもしれないですけどね、
囚われすぎないように
意識を切り替えてみるのも手ですよ!



今月はこのへんで!

ではまた!


2015年6月29日月曜日

青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない  7個星です!!

タイトル : 青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 鴨志田 一
イラスト : 溝口 ケージ


今日のインプレダクションはコレ!
非日常ラブコメモノです!


評価は
★★★★★★★☆☆☆
7個星です!!


やり直しても

日付が進まなくなったら
後輩の女の子が原因らしく――
思春期病の非日常ラブコメ
それなりかな
今回は日付が進まない系のネタですね
1巻はネタの弱さを雰囲気で
割とカバーできていたんだけど、
続くとなるとやはりインパクトがちょっと・・・
演じていたら本気になっちゃいました
という定番なラブコメが描かれていますが、
これは巻が進むごとにハーレムしていくのかな・・・?
1巻であれだけ叫んだのがあるので、
あれは何だったんだろうと
イマイチ引っ掛かりながら読みました
『何と戦っているのか』という問いは
学生に一番響く言葉かもしれないですね


今日の甘口!

・流れ
  起きてみたら、
  日付が進んでいなかった
  これまた不思議現象だと思い
  調べ始める
  化学女子と会話してみると、
  他にも同じ現象に遭遇している
  者がいるかもしれないと言われる
  それが後輩女子だと判明し、
  接触を試みた
  そうしたらすったもんだで
  先輩以上恋人未満のフリを
  してくれと頼まれる
  日付は進むようになったけど
  そんなラブコメ展開で・・・という流れ
・テイスト
  先輩以上恋人未満のフリを
  しなきゃいけなくなったという状況に
  追い込んで、
  デートしたり楽しもうという感じです
  既にほぼ恋人の1巻のヒロインとも
  微妙な駆け引きをして
  損なわれることなく、と良い事ずくめですw
・キャラ
  【咲太】は主人公少年
  没個系だけど気分屋な性格?
  【朋絵】
  イマドキJK
  普通系の性格
  【麻衣】
  芸能人美少女
  ややプライドが高い


今日の辛口!

・全体
  もう普通のラブコメですね
  割と上手に書いてあるとは
  思いますが・・・
  日付が進まないとかいうネタは
  相当うまく料理しないと
  使い古された感があって厳しいかなと
  1巻完結の方が良かったかもしれません


以上、
日付が・・・、な?!
非日常ラブコメモノでした!


2015年6月28日日曜日

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン6  10個星です!!

タイトル : ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン6
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 宇野 朴人
イラスト : 竜徹


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー戦記作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


闇の仕掛け人

帝国内のクーデター
しかし肝心の皇帝が行方不明で――
軍師系ファンタジー戦記
今回もかなり良かった!
毎回話術と戦いの二柱を
ハイクオリティの演出で魅せて
くれる極上のシリーズ
今回は三つの勢力が駆け引きを
行うため描くことが多すぎたのかなという印象
後はイクタが会話術で落着
という形に持っていくのかなと思いきや・・・?
クーデターを最小の傷で
終わらせるために動くわけですが、
首謀者のテルシンハを生き残らせるのが
最も難しい課題なんじゃないかなと
思いつつ読みました
肝の舌戦に関しては何度もラリーは
続いたものの、
大衆向けの前提が影響して論議という
ところまでは深まらなかったですね
でもその後イクタが放った言葉で
それも想定済みだったのかと驚きました


今日の甘口!

・流れ
  帝国内で勃発したクーデター
  レミオン派が素早く主要施設を
  制圧していき、
  皇帝の住まう場所へ辿り着く
  しかしそこには皇帝がおらず、
  クーデターが迷走を始めた
  一方イグセム派は元帥を始め
  少ない手勢が逃げのびる
  第三勢力となったイクタ達は
  連隊をまとめ帝都へ移動開始
  三つの勢力がぶつかった時、
  どうなるのか・・・という流れ
・テイスト
  国を二分する勢力の衝突、
  そこへ調停役として介入するイクタ達、
  どういった決着になるのか・・・!
  と思いきや!
  みたいな展開になりますので
  ストーリーの行く末を想像しながら
  楽しむことができます
  次巻へ引っ張るようなので
  結末が気になりますね~
・キャラ
  【イクタ】は切れ者の男性
  おちゃらけて見せたりするけど
  荒れた場を収める平穏を望む性格
  【ヤトリ】は剣豪の家の女性
  まさに鉄の軍人という性格
  【ソルヴェナレス】はイグセム派の頭でヤトリの父
  ヤトリより更にお堅い性格
  【テルシンハ】はレミオン派の頭
  使命感が強い性格
  帝国の腐敗に我慢できなくなり
  クーデターを起こした
・国のあり方
  テルシンハの抱く理想の国家を
  イクタが必ず失敗すると断言します
  舌戦の要旨は、テルシンハが
  純粋すぎてそれが軍事政権を
  立ち上げても絶対失敗するというものです
  たぶんテルシンハが純粋だから
  失敗すると言えば大衆は納得します
  というより、そう言わなければ
  逆に大衆は理解不能に陥ってしまいます

  実際は何故失敗するのかを
  突きつめて考えていくと
  根拠が説明できないことに気付くのですが、
  みんなは『絶対に失敗する』という
  話を何度も聞かされて
  『何となくそうなんだろう』という状態になっているので
  そこから深く考えようとはしません
  本作でもイクタが言葉を重ねに重ねて
  説明を試みましたがやはり
  論理的な説明はできませんでした
・国のあり方2
  それもそのはずで、
  政治というのは一人で行うものではないからです
  仮に独裁者であっても
  誰の力も借りずに一人で全てを
  こなすことなどあり得ません
  組織というファクターや群衆というファクターを伏せて
  一人に責任を求める形で説明しようとしても
  絶対に不可能なのです

  ですが、最後にイクタが
  自分は歴史学者でもないし本当のところは分からない
  直感では失敗すると思うんだけど、
  という感じで締めていたのが印象的でした
  どんなに言葉を尽くしても説明できないことを
  作者が分かっている、
  もしくは執筆してみて気付いた、
  みたいな感じに見えました
  そこをほのめかすだけでも
  本作は他の作品とは一線を画しているなと思います

  特に学生の人は
  『この既成概念は本当に正しいか?』という
  疑問を持つきっかけになれば良いですね


今日の辛口!

・最初の方
  複数勢力を描いているので
  最初の方はやや薄い感じに
  なってしまったかな
  でもそれも手厚くするなら
  倍のページ数とか必要になるしね・・・難しいw


以上、
クーデターをかき回せ、な?!
ファンタジー戦記作品でした!


2015年6月27日土曜日

僕とドSと腐女子と脳筋  8個星です!!

タイトル : 僕とドSと腐女子と脳筋
賞種   : ―
出版   : MF文庫J
著者   : 新見聖
イラスト : Syroh


今日のインプレダクションはコレ!
学園コメディ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


これが日本の高校生活

高校の制度は弱肉強食で、
他の高校と勝負しないと行事が貧しく――
ドタバタの学園コメディ
それなりに面白かった
個性的な仲間達との和気藹々が
楽しいですね
キャラクター部分に比重が
置かれていて、
サクッと読める学園コメディを
読みたい時には良いかも
設定は高校生ですが、
中学生という設定の方が
しっくりくるかもしれません
ストーリーの軸がもう1本あった方が
読み応えがあったかもしれませんね


今日の甘口!

・流れ
  ハワイから帰国した少年は
  高校に編入することになった
  するとそこで殺伐とした光景を目にする
  現在の高校制度は変わっていて、
  他の学校と勝負して持ち点を
  奪い合うことになっていた
  最初の持ち点100で、
  勝てば相手校から一定の点を奪える
  少年の通う学校は弱小校で
  他の学校からカモにされていた
  持ち点が低いと学校行事に予算が
  つけてもらえないらしく、
  去年は一つも行事が行えなかったとか
  修学旅行に行くには点を
  増やすしかない
  どうすればいいのか・・・という流れ
・テイスト
  まあ弱小組織で工夫して勝つ、
  という爽快感を・・・と思ったけど
  試合はなかなかやってきませんw
  とにかくコメディ重視という感じの
  ライトな読み口ですね
・キャラ
  【胡太郎】は主人公少年
  突っ込み役
  普通系の性格
  【奏】
  策略家の美少女
  全国模試1桁台の才女
  人をイジるのが好きな性格
  【那由】
  腐女子
  芸術の才能アリ
  お調子者の性格
  【哲也】
  脳筋男子
  野球部エース
  おバカ系の性格


今日の辛口!

・全体
  けっこう面白かったんだけど、
  中身はガチでもう少し
  充実してほしいな~
  スナックだとやっぱり
  この評価が限界だw
  でも作風は好きなので
  注目したい作家さんですね


以上、
行事を勝ち取るぞ、な?!
学園コメディ作品でした!


2015年6月26日金曜日

《新人賞情報》 第17回えんため大賞 1次通過者発表!

第17回エンターブレインえんため大賞小説部門 1次通過者が発表されました!

応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2015年4月末
応募総数 : 652作品
一次通過 : 199作品

勝ち進んだのは全体の30くらいでしょーかっ

2次の結果は7月下旬だそーです!


エンジェル・フェスタ!  5個星です!!

タイトル : エンジェル・フェスタ!
賞種   : ―
出版   : MF文庫J
著者   : 鏡 遊
イラスト : 川上 哲也


今日のインプレダクションはコレ!
美少女育成モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


コーチなんだよな?

警備員になるつもりが
アイドルのコーチをさせられて――
アイドルの美少女育成
厳しいかな
無茶な設定と展開でおいしい
アイドルのコーチポジションを得て
よろしくやろうというもの
最初はコーチとして認められない
という衝突から始まります
これって何かの企画モノ?
アイドルのキラキラした部分だけを
見たい場合にどうぞ


今日の甘口!

・流れ
  女子高の警備員として
  面接に来たけど、
  アイドルのコーチとして雇われた
  で、在籍するアイドル候補生は
  やる気無し
  そこを鍛え直してグループとして
  活動させるのがミッション
  体当たりでコーチをやってみることに・・・という流れ
・テイスト
  まあ育成モノの王道系の
  筋書きです
  何か変わったところはあるかな・・・
  会話量は多めです
・キャラ
  【桜木 陸】は主人公少年
  戦場で鍛えられたらしい
  没個性系の性格
  【水無瀬 みなも】はヒロイン
  勝気で強気な性格


今日の辛口!

・業界
  そもそもコーチより偉そうに
  するアイドルっていうのが
  想像つかなかった
  金のためなら何でもやるっていう
  社畜アイドル以外に
  今っているのか??
  昔は上の者に粛々と従うだけじゃない
  個性的なアイドルもいたんだろうけどさ・・・


以上、
体当たりでコーチ、な?!
美少女育成モノでした!


2015年6月25日木曜日

《新人賞情報》 第2回オーバーラップ文庫大賞第4ターン佳作発表!

第2回オーバーラップ文庫大賞第4ターン 佳作が発表されました!



応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2015年2月28日
応募総数 : 333作品
一次通過 : 47作品
二次通過 : 7作品
佳作   : 1作品

勝ち進んだのは全体の0.3%くらいでしょーかっ


逃奏劇リアクターズ  8個星です!!

タイトル : 逃奏劇リアクターズ 1 阿頼耶識冥清の非日常
賞種   : 第10回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞
出版   : MF文庫J
著者   : 塀流通留
イラスト : をん


今日のインプレダクションはコレ!
異能ラブコメ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


知らないふりを

陰陽師の仕事から逃げて
普通の高校生ライフを楽しむが――
ドタバタの異能ラブコメ
けっこう面白かった!
主人公が彼女欲しいけど
うまくいかないって感じが
素直に表現されていて良いですねw
ラブコメを追い求めるけど
実は身近にラブが存在していたっていう
遠回りな感じも青春色が
出ていて良かったです
コメディ部分も割と好みでした


今日の甘口!

・流れ
  陰陽師の名家の跡取り息子は
  このまま彼女ができずに
  退魔の仕事に専念するのが嫌だった
  そして決意し、家出した
  普通の高校生を装い
  高校生活を満喫する
  しかし自分がこれまで使っていた
  式神の女の子に見付かってしまった
  連れ戻される・・・そう思ったら、
  実は式神も家出してきたから
  一緒に住もうということだった・・・という流れ
・テイスト
  基本はラブコメなので
  異能はオマケな感じですかね
  逃げて普通の生活して
  追手が来て、という
  ある意味オーソドックスな
  展開で安定して楽しめると思います
・キャラ
  【冥清】は主人公少年
  陰陽師の名家の跡継ぎ
  気持ちに素直な性格
  【鬼姫】
  式神の貧乳娘
  割と豪快な性格
  【八雲】
  心霊大好き美少女だけど霊感無し
  振り回し系の性格


今日の辛口!

・全体
  突っ込みたいところは
  特に無かったです!
  もう一つ何かスパイスが
  あればもっと良かったかも?
  と思って講評を見てみたら審査員も
  もう一個強烈な〝何か〟がほしかった
  と言ってますねw
  これからがんばですよ~!


以上、
家出生活の?!
異能ラブコメ作品でした!


2015年6月24日水曜日

神楽剣舞のエアリアル3  8個星です!!

タイトル : 神楽剣舞のエアリアル 3
賞種   : ―
出版   : GA文庫
著者   : 千羽 十訊
イラスト : むつみ まさと


今日のインプレダクションはコレ!
バトルファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


尊敬

街の裏路地には仮面の
辻斬りが現れて――
異世界バトルファンタジー
割と面白かった
細切れみたいに区切りをつけて
書いてあるんだけど、
割と読みやすい文章だと思う
短い言葉で伝えるのが上手
なのかもしれない
今回は憧れと嫉妬と尊敬・・・
色んな感情が両立してしまい
ぶつかって渦になるという
複雑な心理が描かれております


今日の甘口!

・流れ
  裏路地では半端者が
  決闘をしたりしていたが、
  そこで辻斬りみたいなのが
  発生した
  それぞれ重軽傷を負った被害者達だが、
  共通して刀が何かによって
  斬られてしまっていた
  刀で斬られるのでなく
  刀が斬られるという奇妙な事件
  そんな事件はあるけど
  ユキヒトたちは後輩に勝負を
  挑まれたりパーティしたりして・・・という流れ
・テイスト
  主人公が周囲のキャラの
  頼れるお兄さん的な感じで
  進んでいきます
  主人公うんぬんとかはもうなくて、
  出てきたヒロイン達の悩みとか
  成長とかそんな感じですかね
・キャラ
  【ユキヒト】は主人公少年
  普通系だけおど大人びた性格
  【シヴ】
  姉が天才すぎて卑屈に
  なってしまった少女
  冷めた性格
・気に入った言葉
  『四六時中気を張り詰めてたら
   いずれどこかで切れちまうだろうよ
   気を抜いていい時は抜くべきだろうさ』


今日の辛口!

・全体
  辻斬りとかよく使われるネタを
  使用するあたり
  ネタ切れ感はかなりあるんだけど、
  それでも何となく読んでしまう
  不思議な力がありますね~


以上、
辻斬りご免、な?!
バトルファンタジー作品でした!


2015年6月23日火曜日

《新人賞情報》 第5回講談社ラノベ文庫新人賞 1次選考通過作発表!

第5回講談社ラノベ文庫新人賞 1次選考通過作が発表されました!
応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2015年4月末日
応募総数 : 293作品
一次通過 : 69作品

勝ち進んだのが全体の23.5%くらいでしょーか?!


路地裏バトルプリンセス  6個星です!!

タイトル : 路地裏バトルプリンセス
賞種   : 第6回GA文庫大賞・優秀賞
出版   : GA文庫
著者   : 空上 タツタ
イラスト : 平 つくね


今日のインプレダクションはコレ!
格闘系モノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


僕の弟子

護身術の心得がある少年に
弟子入りをせがむ美少女が現れ――
無法地帯の格闘系
これは・・・ある意味凄かったです
後半が想像していなかった重さで
ちょっとびっくりしましたね
よくこのレーベルでここまで
編集が許容したなあという感じ
無事解放に向かう流れになって
ほっとしました
最初読んでいると何で路地裏で
格闘なんかしてるんだろうな~と
思っていたら、
しばらくしてああこれってストリート・・・
と気付きました
路地裏バトルって言うと全然イメージ違いますね
もう少しバトルに比重を傾けた方が
格闘モノとして面白くなるんじゃないかな


今日の甘口!

・流れ
  町の路地裏では頻繁に
  ストリートファイトが行われている世界
  そこで名を馳せた少年は
  その世界から一度遠ざかっていた
  しかしある日、
  出会った美少女から
  弟子にして下さいと頼まれる
  拒み続ける少年だが
  最終的には折れて・・・という流れ
・テイスト
  ん~まあ格闘を扱っては
  いるのですが、
  主軸はキャラの抱えたトラウマとか
  そういった過去からの解放
  ですかね
  ラノベ的人間ドラマというか、
  そういう系が好きな人向けかも?
・キャラ
  【日月】は主人公少年
  女装癖
  普通だけどちょっと頑固な性格?
  【小町】はヒロイン
  日月と行動を共にする美少女
  でもその正体は・・・
  人をイジるのが好きな性格?
  【來未】もヒロイン
  日月に惚れ込み弟子入りをせがむ
  真っ直ぐすぎる性格


今日の辛口!

・全体
  女装癖とかまたかよ・・・
  最近多いなーこの手の設定
  と思っていたら、
  後半すごーく重くて
  あーこの重さとバランス取るために
  読者ウケの設定とか
  盛り込んだのかーとか思ってしまいました
  これかなりヘビーだったけど
  大きなおともだちの反応とか気になりますねw


以上、
ストリートファイト、な?!
格闘系モノでした!


2015年6月22日月曜日

異界神姫との再契約  5個星です!!

タイトル : 異界神姫との再契約 1.暴風再愛
賞種   : ―
出版   : GA文庫
著者   : 望 公太
イラスト : メロントマリ


今日のインプレダクションはコレ!
異世界召喚系モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


お前らは僕のモン

かつて従えていたヒロイン達を
もう一度従えさせるために――
ヒロインを従えるという異世界召喚系
厳しいかな
2回目の異世界召喚というもの
文章回しは割とうまいのかなと思います
ただ、1巻をかけてやるには
ちょっと内容が少なすぎる
気がするかな
没個で単純な思考回路の主人公だけど
ただただ愛されていくものです


今日の甘口!

・流れ
  1回異世界召喚されて
  そこで魔王を倒して日本に 
  戻った少年は、
  1年後に再度召喚される
  かつて少年に従っていた
  最強の精霊達【神魔】が
  暴れて困っているから
  何とかしてくれという依頼だった・・・という流れ
・テイスト
  まあ、こんな自分でも
  気持ち良くなりたいという
  承認欲求を叶えてくれる
  自己肯定ツールですね
・キャラ
  【トーイ】は主人公少年
  かつて魔王を倒した英雄
  没個性系の性格
  【アルア】は少女
  まな板娘
  普通系の性格
  【ライラ】は大人の女性
  爆乳女子
  やり手で強い性格


今日の辛口!

・情報隠し
  そこの情報が隠される意味が
  分からないなあという
  ものをわざわざ最初伏せておく
  というもったいぶった感じ
  ちょっとマイナスだったかな


以上、
再召喚再契約、な?!
異世界召喚系モノでした!


2015年6月21日日曜日

ジンクスゲーム  7個星です!!

タイトル : ジンクスゲーム
賞種   : 第5回GA文庫大賞・優秀賞
出版   : GA文庫
著者   : アダチアタル
イラスト : ニリツ


今日のインプレダクションはコレ!
異能系モノです!


評価は
★★★★★★★☆☆☆
7個星です!!


もうジンクスはいらない

異能者同士で疑い争う
ゲームに巻き込まれて――
一線を超えた者達の異能系
それなりかな
異能を駆使することや
他の異能者の能力は伏されていて
それを知るための駆け引きとか
そういったシステムは
割とよくできていると思います
ただストーリーがちょっと
乗り切れなかったかな


今日の甘口!

・流れ
  とある少年は死亡したけど
  謎の存在によって蘇らされた
  しかも異能ももらった
  他にも異能者はいるようで、
  ある日謎の存在に異能者が
  集められ、ミッションが言い渡される
  世間を騒がす殺人事件の犯人を
  抹殺せよというもの
  報酬は、誰か一人を健康な状態で
  目覚めさせるというものだった
  少年は植物状態の妹を救うため、
  このミッションに参加する・・・という流れ
・テイスト
  デスゲーム、サバイバルゲーム
  ・・・みたいな感じだけど、
  あくまで『みたいな』といった
  ところでしょーかw
  でも異能が好きなら割といけるかもしれません
・キャラ
  【蒼馬】は主人公少年
  冷めた性格
  【鈴蘭】はヒロイン
  名探偵を名乗る幼馴染


今日の辛口!

・展開
  何だろう、緩急が自分にとっては
  ちょっと逆じゃないかなー
  とか思ったりしましたw
  個人的な好みですけどね
  デスゲームというからには
  駆け引きをもうちょっと入念に
  描いてほしかったかな、と


以上、
妹を救うためミッション、な?!
異能系モノでした!


2015年6月20日土曜日

峠うどん物語(下)  読みました!!

タイトル : 峠うどん物語(下)
賞種   : ―
出版   : 講談社
著者   : 重松 清
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


生きていくということ

街を襲った台風は大きな被害を
もたらしたが、その後うどんが――
うどん屋を巡る日常系
凄く良かった!
おばあちゃんとの会話に
子供っぽさと深さが同居している
感じが心地良いですね
『希望の味』はマズくてうまい・・・
記憶に咲く美しい花は評価で
計るものではないのかもしれません
その時その場所で、
その気持ちであったこと
マズくてうまいうどんは心の一杯ですね
町医者と医療センターのお話は
もどかしさと人情が複雑に絡まり
ほつれて行き場を失っている様が
苦味となって沁みていました
沸騰とアク取りで澄んだつゆに
なれたかなという印象でほっとしました


今日の甘口!

・流れ
  街の歴史に思いを馳せる
  この街は空襲・水害と
  二度の大きな被害に遭っているが
  その度に復興を遂げてきた
  そんな中、水害の後
  うどんが振舞われたという話が
  新聞に投書されていた
  柿の葉が入っていたということで
  それを『柿の葉うどん』と名付け、
  当時うどんを振舞ったのは誰か
  という話になる
  中学生である淑子はおじいちゃんがうどん職人
  なのでもしかしたら・・・と思い
  峠うどんに行った時に
  探りを入れてみようとするが・・・という流れ
・テイスト
  何かをきっかけにして
  おじいちゃんおばあちゃんの
  過去に触れたり
  峠うどんにやってきた人の
  抱えているものに触れたり
  人間ドラマを味わうことができます
・キャラ
  【淑子】
  中学生の少女
  普段はおとなしいけど
  時折突っ走ることがある
  【おじいちゃん】
  無口な職人気質
  うどんの寸胴を見守る姿がしっくりくる
  【おばあちゃん】
  ちゃきちゃきしてて
  時折突っ走ることがある(これを淑子が受け継いでいる)
・気に入った言葉
  『ほんもののメシって
   腹を一杯にしてくれるだけじゃなく
   心まで一杯にしてくれるんだよな』


今日の辛口!

・特になし!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  ほろりと来るお話でよかったです


以上、
心の一杯、の?!
日常系作品でした!


2015年6月19日金曜日

《新人賞情報》 第28回後期ファンタジア大賞 3次通過者発表!

第28回後期ファンタジア大賞 3次通過者が発表されました!

応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2015年2月末
応募総数 : 708作品
一次通過 : 92作品
二次通過 : 28作品
三次通過 : 6作品

勝ち進んだのは全体の0.8くらいでしょーかっ
最終選考会進出作品が決まるのは7月18日予定のようです!


峠うどん物語(上)  読みました!!

タイトル : 峠うどん物語(上)
賞種   : ―
出版   : 講談社
著者   : 重松 清
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


微妙な立ち位置から

斎場の前に建つうどん屋【峠うどん】
そこに訪れるのは――
距離のある死を描いた日常系
かなり良かった!
斎場前で営業するうどん屋で
うどんとお酒を出しながら
そこにやってくる様々なお客を
しめやかに迎えるというもの
いや迎えるというより送り出しているのかな、
という店舗の立場の
特殊性も垣間見えます
これは死の外周のそのまた外周、
といった距離感から
死の方向を見つめたり
周囲を見回してみたりする雰囲気が
じんわりと出ています
心に染み入るうどんつゆの一冊


今日の甘口!

・流れ
  斎場前で営業するうどん屋があった
  そこの孫娘は中学生で、
  たびたびうどん屋の手伝いに
  行っていた
  お客は斎場へ行く前や
  そこから出てきた人達なので
  様々な顔をしている
  そんなある日、
  父の学生時代の知り合いが
  亡くなったという話がきて
  うどん屋に父が来ることになった
  その日は更に、
  少女のクラスメイトも遠い親戚に
  不幸があってうどん屋に
  来ることになった・・・という流れ
・テイスト
  うどん屋に訪れる人達は
  斎場で食事やお酒を口にする
  ほど亡くなった人と親しい間柄でもない
  という微妙な立場の人達
  でもちょっと呑まないと
  やっていられないような気持ちであるという
  そんな微妙に距離のある立場の
  人達がどんな振る舞いをするのか、
  そんな『ありそうでなかなか見かけないような』
  情景を提供してくれます
・キャラ
  【淑子】
  中学生の少女
  普段はおとなしいけど
  時折突っ走ることがある
  【おじいちゃん】
  無口な職人気質
  うどんの寸胴を見守る姿がしっくりくる
  【おばあちゃん】
  ちゃきちゃきしてて
  時折突っ走ることがある(これを淑子が受け継いでいる)
・表現
  少女の視点を用いて
  大人の表に出している言動と
  心の中の微妙な状態を
  ほのかに表現するという手法で
  柔らかい温かさがありました


今日の辛口!

・特になし!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  下巻の方も楽しみです


以上、
うどん屋で繰り広げられる?!
日常系作品でした!


2015年6月18日木曜日

φの方石 ―白幽堂魔石奇譚―  7個星です!!

タイトル : φの方石 ―白幽堂魔石奇譚―
賞種   : 第21回電撃小説大賞・大賞
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 新田周右
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジーモノです!


評価は
★★★★★★★☆☆☆
7個星です!!


妄執

職人の家に居候として
職人の卵の女の子がやってきて――
女性向けのファンタジー
それなりかな
パッと好きな衣裳に換装できるのは
変身ヒロインの大人版?
みたいな感じでしょうか
その設定が生活に社会に
根付いているというように見せる
入念な描写はなかなかだと思います
でもメインの話はそれではなくて、
違うところを描きたかったのかなぁ


今日の甘口!

・流れ
  【方石】というものがある
  それは衣裳に変身する石だ
  【方石】には職人が専用の文字を
  書き込み、それによって
  様々な色形の衣裳ができあがる
  この職人を【方石職人】という
  とある職人は修繕専門に
  仕事をしていて、
  これから専門の学校に入る
  ところだった
  既に職人だけど、
  国家資格を得るには学校を
  出なければならない
  そんな時、素人から職人になろうとする娘を
  しばらく預かってほしいと言われる
  その娘も同期として学校に
  入るらしいが・・・という流れ
・テイスト
  口の悪い命令口調の男と
  冴えない女のやりとりや
  独特の世界観を楽しめれば
  良いかもしれません
・キャラ
  【瑛介】
  修繕専門で仕事する方石職人
  性悪イケメン
  口は悪いが根は優しい?性格
  【宵呼】
  素人から職人を目指す
  パッとしない系女子
  普通系の性格
・気に入った言葉
  『男の人が本なら女の人は何ですか』
  『楽器よ』
  宵呼と中年女性の会話です


今日の辛口!

・全体
  会って早々イケメンに
  『デコ娘』と呼ばれるパッとしない系女子
  お約束すぎる女性向けの展開
  ハイハイこの状態から
  後で仲良くなるのねーと
  すっかり冷めてしまいましたw
  他がなかなか良かっただけに残念です
  中身を求めるなら断然『レトリカ・クロニクル』でしょう
  何で『レトリカ・クロニクル』を
  大賞にしなかったんだろう・・・


以上、
イケメン職人の家に居候、な?!
ファンタジーモノでした!


2015年6月17日水曜日

レターズ/ヴァニシング  10個星です!!

タイトル : レターズ/ヴァニシング 書き忘れられた存在
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 旭 蓑雄
イラスト : おぐち


今日のインプレダクションはコレ!
異能系作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


ただいま/おかえり

凶悪な能力を封じる都市が
機能麻痺を起こし能力者が解き放たれ――
『理(ことわり)』を扱った異能系
これは力作だった!
よく『ゲシュタルト崩壊』という言葉が
使われているけど、
そこから発想を広げていったような設定
『The Matrix』を更に過激に
したような感じなので
人体の構成に直接干渉するシーンが
最初から流れます
作り込んだ設定は
謎多きものとして据え置かれ、
それに対し考察や推測、想像などによって
アプローチしていくという
研究みたいな色が濃く出ていますね
まあ読み手によっては作者に対抗心を
抱き何かしらの手法で挑む人も出てくるでしょうw
逆にこの『難しそう』という空気を
登場人物たちと共に追っていく
感じで気を楽にして読めれば
良いのではないでしょーか


今日の甘口!

・流れ
  【世界言語】というのは
  万物を構成する言語であり、
  平たく言えばプログラミング言語である
  プログラミングでちょっと記述を
  間違えればバグが起きるように
  人体を構成する【世界言語】を
  ちょっと改変すれば頭と胴体が
  離れちゃったりする
  そんな危険な干渉が可能な世界
  性格などに問題アリで収容施設に
  入れられていたとある少女が
  何者かの手引きで脱走した
  しかも本当は街が異能を封じる機能を
  持っていたはずなのにそれが停止している
  機能を復活させ少女を
  捕まえなければならない・・・という流れ
・テイスト
  独自の世界観を作り出していて
  設定を楽しみたいという
  人にオススメですね
  ただし文章量は非常に多いですw
・キャラ
  【鵬珠】
  万物を構成する言語に干渉する
  能力が強くて
  ナチュラルに人の構成に
  改変をかけちゃう=昇天させちゃうアブナイ娘
  割と無邪気な性格?
  【虎風】
  権威ある教授の孫息子
  教授は鵬珠に亡き者にされてしまったが
  生前教授から虎風に特別な物を
  渡していたらしいということが分かり、
  虎風が物語のキーマンとなる
  普通系だけど劣等感が強い性格
  【ナノカ】
  何故か世界言語で構成されていない
  という特別な少女
  普通系の性格?
・恋愛要素
  終盤には恋愛要素が一気に
  花開くわけですが、
  これが割かし青春な感じが
  して良いのと
  設定を使ったシチュ作りが
  『あ~こんな体験をさせるのね』と
  架空ならではの不思議体験と
  なっており、必見モノだと思いますw


今日の辛口!

・長さ
  これはやっぱり文章量の
  多さから来る読みにくさというか、
  とにかく集中して読むと疲れますw
  でも設定をただ提示するだけでなく
  考察とかそこら辺を書くと
  これくらいは軽くいっちゃうんだろうな~という感じ
  続くの前提の企画とかだったら
  もっと少しずつやれるんだろうけどね~


以上、
全てが言語で構成されている?!
異能系作品でした!


2015年6月16日火曜日

マンガの神様  9個星です!!

タイトル : マンガの神様
賞種   : 第21回電撃小説大賞・銀賞
出版   : 電撃文庫
著者   : 蘇之一行
イラスト : Tiv


今日のインプレダクションはコレ!
学園ラブコメ作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


私と彼の物語

マンガの神様がとりついている
少女と出会ってしまい――
プロ漫画家の学園ラブコメ
けっこう面白かった
掘り尽くした感があったけれども
この手があったか!
という感じで上手い作り方
ベタとかお約束みたいなのも、
マンガの神様のせいでマンガ
みたいなことが起きているからだという
これなら『じゃあ仕方ないよね』
と言わせることができますね
ただ前半はその勢いで
引き込まれたのですが、
後半がちょっと慣れてきてしまうと
伸び悩む印象だったかな


今日の甘口!

・流れ
  プロ漫画家であり高校生の
  少年がいた
  その少年は何とかして
  在学中に少年誌に連載したい
  という夢を持っていた
  しかし編集部と親では在学中の
  連載を認めないという取り決めをしている
  取り決めを覆させるには
  編集部と親を認めさせる
  作品を描くしかない
  そんな時、学校で残念な
  感じの美少女と出会う・・・という流れ
・テイスト
  主人公自体が『そんなのありえるわけないだろ』
  というシチュに遭遇するけど、
  それはマンガの神様のせいで
  マンガみたいなことが起こってるんです、
  というもの
  それだけでなく、
  主人公とヒロインが漫画家として
  ライバル関係になって熱く口論したりします
・キャラ
  【左右田 伊織】は主人公少年
  高校生で既にプロ漫画家
  ストイックでプロ意識の高い性格
  【杜若 𣜿葉】はヒロイン
  こちらもプロ漫画家
  普通系でちょっと冷め気味の性格
・発想
  やっぱり発想でこれはおおっ
  と思いました
  選評を見てみると何人かの
  審査員もそれを挙げていますね


今日の辛口!

・全体
  後半もずっと引っ張り続けるのは
  かなり難しいことなんだなと
  再認識させられましたw
  展開考えるのも大変
  なんでしょうけどね~
  発想で採用されるとその後が
  一番の課題になってきますので
  一発屋にならないよう
  頑張って下さいね!


以上、
プロ漫画家の?!
学園ラブコメ作品でした!


2015年6月15日月曜日

運命に愛されてごめんなさい。  5個星です!!

タイトル : 運命に愛されてごめんなさい。
賞種   : 第21回電撃小説大賞・金賞
出版   : 電撃文庫
著者   : うわみくるま
イラスト : 智弘カイ


今日のインプレダクションはコレ!
ドタバタコメディモノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


運命に振り回されて

転校生にあなたは生徒会長に
なりますと予言されて――
奇妙な学園のドタバタコメディ
厳しいかな
致命的に合わなかったです
イラストが無かったらキャラクターを
思い浮かべることも困難で、
情景は全く浮かばなかった
日記を読んでいる気分でした・・・
設定とかは土台で耐えられない
設計で建て増しを繰り返していて
今にも崩落しそうだけど、
まあおバカ系だから
説明も無しで良いかなw
勢いが合う人には合うかも?


今日の甘口!

・流れ
  とある学園では転校生が
  やってくると、
  予言をすることになっている
  その予言で、
  あなたは生徒会長になりますと
  言われた少年がいた
  そうしたら現生徒会長の陰謀で
  少年は捕まって独房に
  入れられてしまい、
  そこから友達の助けで脱出、
  色々な協力者を得て
  打倒生徒会長を目指すことに・・・という流れ
・テイスト
  基本は会話劇型の
  ほぼセリフって感じで
  進んでいきます
  説明は一切されないので
  設定周りを気にする人には
  向かないかも
  あと、情景を思い浮かべるのも
  困難だと思われます
  全ては勢い、という感じです
・キャラ
  【皐月 純】は主人公少年
  ゲスな性格
  【シイナ】はヒロイン
  毒舌でクールな性格


今日の辛口!

・全体
  久し振りに苦行でありました・・・
  これがどうして受賞したんだろう
  と真面目に悩んでしまいました
  審査員の選評を見ると
  栄枯盛衰とか諸行無常とか
  主人公のゲスが良かったとか
  そういうところみたいですね
  わたしの感性では合わなかったな・・・


以上、
運命に振り回される?!
ドタバタコメディモノでした!


2015年6月14日日曜日

闇堕ち騎士がダンジョン始めました! !  9個星です!!

タイトル : 闇堕ち騎士がダンジョン始めました! !
賞種   : ―
出版   : 角川スニーカー文庫
著者   : 東 亮太
イラスト : ユメのオワリ


今日のインプレダクションはコレ!
特殊なお仕事系作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


終わるつもりはない

ダンジョンを経営して
お金を稼ごうとするが――
ファンタジーの特殊なお仕事系
かなり面白かった!
ドタバタコメディを中心と
しているけど、
それだけでなく世知辛さや
ホームドラマ的な危機と団結
などが詰まっていて
読み応えがありました
既存ダンジョンの経営者からの
妨害はけっこう生々しく、
卑劣な手段にどう対抗するのか
ハラハラしながら最後まで
集中してページを捲れました
温かい余韻になったのが良かったですね


今日の甘口!

・流れ
  せっかく魔剣を手に入れたのに
  それの呪いのせいで
  少年は魔族になってしまった
  しかも、ダンジョンというのは
  実は冒険者をもてなす
  娯楽施設化していて
  魔族が運営しているという
  裏事情も知ってしまう
  魔族は等しくダンジョン関係で
  働かないと食べていけなくて、
  少年は成り行きで知り合った
  魔物少女と新しいダンジョンの
  経営を始めることになる・・・という流れ
・テイスト
  基本はドタバタコメディの
  楽しさが前面に押し出されています
  経営になるとマネーが絡み
  苦しかったり他店からの
  妨害があったり、
  魔族の中では能力によって
  不遇があったりします
・キャラ
  【ナオハル】は主人公少年
  普通系の性格
  でもいざという時優しさを発揮する
  【フェリス】はヒロイン
  ドラゴン亜種(でもクソ弱い)娘
  思い付きで行動する性格
  【セレナ】はサブキャラ
  けしからん格好の人魚娘
  調整役系の性格
・妨害工作
  まあ妨害だけでなく自分の
  ところの業績を伸ばしたい
  みたいなところで
  ステマとか出てきます
  (ステルスマーケティング
   社員が自社の印象をよくするための書き込みをしたり
   他社の印象を悪くするための書き込みをすること)
  主人公のダンジョンでは
  それはやっちゃいけないだろう
  という話になるので
  教育的な役割もしているのが
  良いですね
  実社会では恐らくステマ
  だらけだと思いますw


今日の辛口!

・題名
  題名だけ見ると一発ネタの
  微妙系かなーと思ってしまったw


以上、
魔族になってしまった少年の?!
特殊なお仕事系作品でした!


2015年6月13日土曜日

解夏  読みました!!

タイトル : 解夏
賞種   : ―
出版   : 幻冬舎文庫
著者   : さだまさし
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


その時どうするか

迫り来る失明という危機
しかし逃れられないから――
短編集の日常系
かなり良かった!
シーンの開始と切り替わりの仕方は
まさにテレビドラマのようでした
人生には期限というものがないけど、
見えない期限はどうしても存在する
この中では見えなくなる期限という
不確かな、それでいていずれ訪れる
ものに恐れながら向き合っていきます
眼の寿命の終わりか、
それとも苦しみの終わりか、
捉え方によって気持ちが大きく変わる
というのが印象的ですね
辛い何かと向き合う時、
色んな人の話が助けになるであろう
ということと一人で抱え込まない方が良い
ということを感じました


今日の甘口!

・流れ
  小学校教師の青年に、
  ある日発作が起きた
  友達の医者に診てもらうと、
  自分が病に冒されていることを知る
  徐々に失明に向かって行く
  ベーチェット病というものだった
  青年は教師を辞め、
  婚約者との関係も白紙にし、
  故郷の長崎へと帰った
  墓参りしたり、友と釣りをしたりしていると
  元婚約者が長崎まで追いかけてきた
  それから二人で色々な場所に行き、
  眼の寿命まで多くのものを焼き付けていく・・・という流れ

  ・・・ほか、短編集
・テイスト
  失明がゴールというのを提示
  されると、
  やはり物悲しさがありますね
  そしてそれへの向き合い方や
  気持ちの不安定な揺らぎ、
  この状態になって逆に見えてくる
  色々なもの・・・などが描かれています
・キャラ
  【隆之】は青年
  ベーチェット病にかかり
  徐々に視界を失っていっている
  普通系の性格
  【陽子】は元婚約者
  いきなり婚約破棄されたけど
  隆之が気を遣っているのを知り
  支えるために追いかけてきた
  気丈で支えてくれる性格

  ・・・ほか、多数
・用いる
  何かしら考えさせられるような
  状況に登場人物が立った時、
  仏教を用いて説明したりするのが
  印象的でした
  これは仏教に感銘を受けたからなのか
  はたまた自分で考え付いたという運びより
  誰かの言葉として提示した方が
  受け容れられやすいと
  作者が思っているからなのか・・・
  実際、実生活においては
  『誰々がこう言っている』と
  言った方が説得力があるケースって
  多いですよね
  逆に、自分でその考えに至ったこととかは
  ちゃんと聞いてもらえなかったりします
  わたしは自分で人を観察して思いついたこととか
  話すと、『それは誰に教わったの?』
  訊かれたりするんですよね
  自分の頭で考えるってこと自体が
  そもそも我が国ではポピュラーでないだけなのか・・・


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  テレビやラジオによく出演している人が
  描いた作品というのは
  何だか不思議な感じですね~


以上、
逆に色々なものが見えてくる、な?!
日常系作品でした!


2015年6月12日金曜日

隠岐島千景の大いなる野望  8個星です!!

タイトル : 隠岐島千景の大いなる野望 高校生たちが銀行を作り、学校を買収するようです。
賞種   : ―
出版   : ダッシュエックス文庫
著者   : 須崎正太郎
イラスト : 一葉モカ


今日のインプレダクションはコレ!
ドタバタコメディ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


みんなを笑顔にする

学校での事実上の退学処分に
買収という形で対抗を――
金融業のドタバタコメディ
割と面白かった!
ネット銀行を学生が起業する
ということでどんなもんだろうと
思って読みましたが、
架空とベース知識の按配が巧くて
気持ち良く読むことができました
大金とハッタリというのは
ある種ポーカー的な勝負が
描けるのですね
どんなにお金にまみれても
最終的に人の笑顔のために動ける
キャラが描かれていたのも良かったです


今日の甘口!

・流れ
  特待生として学校生活を
  送る日々を過ごす三人組
  授業料免除の代わりに
  勉強は頑張らなければいけないが
  貧乏人には切実な特権だ
  しかし進級と同時に
  物置を改装したという劣悪な
  教室をあてがわれてしまう
  それは学校の経営母体である
  大企業の娘の仕業だった
  娘は権力をかさに横暴を働き、
  学校に君臨するために来たという
  三人組はそんな娘と喧嘩をし、
  本当に権力で停学処分に
  されてしまった
  三人組の内の一人は
  元御曹司だが両親の死後転落し、
  学費免除を失うのは痛い
  ということで途方に暮れる
  そこにとある女の子が現れて・・・という流れ
・テイスト
  基本はドタバタコメディなので
  難しいお話ではないです
  作者が銀行の経験アリということで
  その知識を活かしており
  起業の土台はしっかりしながら
  表面的にはそこもライトに描かれております
  イベントもヒロインの辛い過去エピと
  そこからの解放ということが
  企業の成功に繋がっていくので
  核の部分は王道的で安定していますよ
・キャラ
  【光一】は主人公少年
  普通系だけど割と困っている人がいたら
  放っておけない良い奴でもある
  【千景】はヒロイン
  ネット銀行の設立から運営まで
  殆どをカバーできる逸材
  起伏が乏しい系の性格
・ラストバトル
  ラストバトルはお金を使った
  心理戦なのですが、
  これってヤバイんじゃないの?w
  みたいな手法で資金を水増ししてて
  苦笑してしまいました
  いやこちらは知識無いんで
  何も問題無いのかもしれませんが・・・
  そこはかとなくグレーゾーン
  な感じでしたw


今日の辛口!

・題名
  題名というか副題が
  クズがただただ活躍しそうな
  臭いをさせていたのが
  ちょっと心配でしたw
  でも中身は割と根が良い奴が
  活躍するので、
  題名はもうちょっとマジメにしても
  良かったんじゃないかな~


以上、
学校買収、な?!
ドタバタコメディ作品でした!


2015年6月11日木曜日

フレイム王国興亡記  5個星です!!

タイトル : フレイム王国興亡記 1
賞種   : ―
出版   : オーバーラップ文庫
著者   : 疎陀 陽
イラスト : ゆーげん


今日のインプレダクションはコレ!
異世界召喚モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


ババを引く

異世界召喚をされたけど
特にすることもなくて――
銀行員の異世界召喚
厳しいかな
これはどうしても合わなかったです
自己承認欲求の塊を
文章にしたみたいで
『仲良しクラブをしているんじゃない(キリッ)』
とか読んでいて非常に虚しくなりました・・・
何だか異世界というものを
自分でも活躍できるための装置として
後ろ向きな構築をしているような気がします
一見謙虚そうな青年がやたらと
挑発的な言葉で周囲にダメ出しを
するのはかなり違和感がありました
言葉で他人を打ち負かすシーンに
暗い爽快感を得るというところでしょうか
どうせなら異世界でない方で
チャレンジしてみては、と思いました


今日の甘口!

・流れ
  とある何の特徴も無い青年が
  異世界に召喚された
  でも魔王を倒す必要もなく
  何となく呼んでみただけだった
  そこで、王都から離れた
  領地に住まわせてもらうことになる
  そこの領地は女王の姉が
  治める領地で、辺境な上に
  観光資源も無く借金を抱えていた
  そこで青年が領地の経営に
  ダメ出しを始め・・・という流れ
・テイスト
  用語をちょいちょい出すことによって
  分かってる風を出していますので
  読んだら自分も分かったつもりに
  なれる・・・かも?
  うーん・・・何と言うか、
  社畜をやっているけど今の自分のままで
  成功体験をしたい! な人なら良いかも?
・キャラ
  【松代 浩太】銀行員の青年
  普通系で謙虚?
  【リズ】は女王
  普通系で王らしくない性格
  【ロッテ】は宰相
  割とタヌキな性格
  【エミリ】はリズの姉
  頑張りやだけど結果が出ない
  誇りはあるけど変化をいとわない性格


今日の辛口!

・前提
  まあ、普通の人が経営等で
  成功するようなストーリーというのは、
  嘘でも良いから成功体験がしたい
  という願望を満たすのが目的なんですかね
  我が国には経済を教える学部もあるし
  経営を教える学部もあるし、
  経済の本も経営の本も
  山ほど出版されているし、
  エコノミストも溢れております
  そんな素晴らしい我が国で培った
  経済論を持って
  成功しようというものですが、
  では、現在の経済論が正しいなら
  何故我が国の経済は沈んだりするのでしょうねえ?w


以上、
辺境の財政を建て直す?!
異世界召喚モノでした!


2015年6月10日水曜日

《番外編》ザ・ブレイカーのレビューが採用されたっぽいです

はい、
題名の通りですが
『ザ・ブレイカー(電撃文庫)』の
わたしのレビューが採用されたっぽいです!

本日発売の【電撃文庫MAGAZINE】
恐らく掲載されております!

書店でちょっと確認してみようかな~
と思ったけど、
袋とじアリの雑誌のようで
がっちり紐で守られておりましたw

さすがに自分のレビューを確認
するためだけに購入するのは
主旨が違うよなぁということで断念です

たぶん、どこかに小さく
わたしのレビューが掲載されていると思います!w

購入された方がいたら
チェックしてみて下さいw


■ザ・ブレイカーについて

『ザ・ブレイカー』は
わたしが10個星を付けた
サスペンス系の良作ラノベで、
ハラハラドキドキで最後まで
熱中できた作品です

無茶苦茶な出題をする犯人、
学校の占拠やタイムリミットなど
映画を観ている気分
読んだ記憶があります
オススメですよ!

まだ1巻しか読んでいませんが、
続巻も追っていきたいところですね~


セントレイン戦記  9個星です!!

タイトル : セントレイン戦記 1 ~七戦姫と禁忌の魔剣士~
賞種   : ―
出版   : オーバーラップ文庫
著者   : 森田 季節
イラスト : nauribon


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー戦記作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


ちょうどいい組み合わせ

乱れてきた王国
領主同士の争いに巻き込まれ――
辺境領主のファンタジー戦記
けっこう良かった
戦記と異能ファンタジーを
カクテルにした感じですね
難しさは少なめにし、
その分他の国の動静や
主人公のバトルなどに充てています
じっくりどっしり腰を据えて
描いているのでなかなかの読み応えですね
主人公の明と暗を分けて
異能を鍵とする設定とか
暗の方でサービスシーンを
描くところとか設定の使い方が
巧いと思いました


今日の甘口!

・流れ
  王国が傾いてきて
  内部の領主同士が勢力を広げ
  やがて王朝の打倒も
  成されるのでは、という
  政情不安の状態
  しかし北方辺境の領主は
  そんな中領主同士の争いに
  呑まれない平和を築いていた
  だがそこに第一王女が逃げ込んで
  きたことで事情が変わる
  王女からは一緒に挙兵してくれと頼まれるし
  周辺の領主からは従うか
  滅ぼされるか選べと通告が来るし
  更に王女を狙った刺客も来るし
  さてどうしようか・・・という流れ
・テイスト
  主人公の左腕に包帯!
  この異能臭が好きだという
  人はこの機会に読んで
  みてもいいかも?w
  ただ異能はほんのりしているので
  ガチの異能を求めるなら
  ちょっと違うかな
  戦記としても軍師系とは
  また違いますので
  そういう意味だと純粋なファンタジー
  だと思っていいかもしれませんね
・キャラ
  【ジルス】は主人公青年
  北方の領主
  目線を下げて積極的に
  町と関わろうとする名領主
  しれっとしてるけど努力を人に見せない性格
  【クランベル】はヒロイン
  第一王女
  使命感が強くこのままでは王朝が
  だめだから刷新しようと思っている
  お堅い性格
・気に入った言葉
  『自分の命をかけるのは楽だけど
   命を預けられるのは大変だな』


今日の辛口!

・戦術・バトルシーン
  戦術やバトルシーンが
  もうちょっと良ければ・・・
  といっても今のままでも
  充分楽しめますからね
  今後どうなるか楽しみな一冊です!


以上、
領主たちの勢力争いな?!
ファンタジー戦記作品でした!


2015年6月9日火曜日

ビブリア古書堂の事件手帖  8個星です!!

タイトル : ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 三上 延
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
ミステリ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


約束

祖母の遺品の本を
古書堂に持っていったら――
ライトなミステリ
それなりに面白かった
割と静かな書き口で
派手な推理を披露するものではなく、
古書に残された僅かなヒントを基に
それにまつわるエピソードを
探っていくような感じです
主人公の行動基準が
何よりも栞子をモノにしたい
というところがまあ素直というか、
『ただか本』と言っちゃった時には
うわあという感じでした


今日の甘口!

・流れ
  祖母が亡くなり、
  遺品が整理される
  遺品には大量の本があったが、
  その中に漱石全集があった
  とりあえずその価値を確かめに
  ビブリア古書堂に行ってみる
  すると店長は入院中ということで
  病院に行って価値を見てもらうことに
  しかし、病院で本を見てもらうと
  意外なことが発覚した
  全集の中で八巻だけ入手経路が
  違うのではないかというのだ
  店長の女性は鋭い洞察力で
  その謎に迫っていく・・・という流れ
・テイスト
  店長の所に情報を持って行くと
  その謎を解いてくれる、
  といった形式ですね
  で、主人公は店長の所に
  行く用事ができると会いにいく口実が
  できるから喜ぶ、みたいな恋愛要素もあります
・キャラ
  【五浦 大輔】は主人公青年
  背が高くいかつい顔
  普通系の性格
  【篠川 栞子】はビブリア古書堂店主
  普段はおどおど系だけど、
  本のことになると活き活きする性格


今日の辛口!

・期待感
  ドラマ化されて凄い売れ行き
  だったからその分
  かなり期待していたんだけど・・・
  ちょっと心の中で
  ハードル上げすぎたかなw
  やっぱり売れ行きっていうのは
  知名度が重要なファクターなんだなと
  感じましたw


以上、
店長のところに通う?!
ミステリ作品でした!


2015年6月8日月曜日

レトリカ・クロニクル  9個星です!!

タイトル : レトリカ・クロニクル 嘘つき話術士と狐の師匠
賞種   : 第21回電撃小説大賞・銀賞
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 森日向
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


言葉とは裏腹に

話術で獣人族の抱える対立を
解決することになって――
話術を駆使するファンタジー
かなり良かった!
話術が中心のものだと
他人を言い負かしてやったという
仄暗い優越感を得るだけのものが
大半なのですが、
本作では相手を黙らせるため
だけにする『答えられなそうな質問』
というような本質的なところも
記述されていたのが良かったですね
また、話術というか詭弁を前面に
押し出しながらその裏では
人として大切なモノの大事さを
描いている気もしました
やはりどこまで行っても
人としての根っこの部分こそが
一番大事なのでしょう


今日の甘口!

・流れ
  とある青年は話術を操り
  商売でちょいちょい騙しながら
  稼いでいた
  そんなある日、青年が働く店に
  問題を抱えた少女が現れる
  少女は狼人間の若き族長で、
  他の部族との対立だけでなく
  自分の部族内でも対立を
  抱えているらしい
  そこで対立を解決させるために
  青年が雇われることになった・・・という流れ
・テイスト
  話術が中心ということで
  その攻防を解説も交えながら
  進めていきます
  バトルじゃないお話が好き
  という人にはオススメですよ!
・キャラ
  【シン】は話術士の青年
  騙しを生業としているけど、
  割と騙して良い相手や事柄を
  選ぶ性格?
  【レア】は狼人間の若き族長
  素直な性格の娘


今日の辛口!

・議論とは
  『議論』という言葉には
  若干の違和感を覚えました
  相手を打ち負かす目的や
  私欲の達成のためだけに臨むのは
  果たして議論か?
  舌戦の感覚ですからねぇ


以上、
話術の攻防の?!
ファンタジー作品でした!


2015年6月7日日曜日

名前のない星の物語  8個星です!!

タイトル : 名前のない星の物語
賞種   : 第20回電撃小説大賞・最終選考落選作
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 藍沢季
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


もっと良いように変えたい

人に名前を付ける仕事があり、
名付けを通して人の心に触れる――
名前を題材にしたファンタジー
割と面白かった
童話を意識した語り口で
ほんのり温かいお話
名付けが恋路のお手伝いに
なっていたりするので
恋愛要素もあります
また、名前というものと周囲との
関係性を探るような試みも
されていて、
けっこう想像力が刺激されますね


今日の甘口!

・流れ
  名前を付けてもらうだけで
  高額なお金が必要となる世界
  そこでは名前が無い方が
  普通だった
  名前を付ける人は特別な職業【名付け親】
  と呼ばれ、
  依頼されると名前を付けに行く
  とある少年は【名付け親】であり
  砂漠の中の街から依頼が
  来たのでその街を訪ねた
  依頼人が自分の娘に名前を
  付けてほしいようだが
  当の娘の方は名前なんて
  いらないという調子で、
  少年は娘の事情を探り始める・・・という流れ
・テイスト
  まあ出会う人々の
  物語に触れていく、
  という形式ですね
  行く先々で出会う人々に
  名前を付けるわけですが、
  その際にどんな名前が良いか
  色々とその人となりを知ろうとします
  そうすると必ず何かを抱えているわけですね
  誰しも何かのドラマを持っている
  という感じで楽しめます
・キャラ
  【ニコル】
  人に名前を付ける『名付け親』という職業の少年
  真面目な性格
  【セッタ】
  琥珀色のナナホシテントウ型人造生物
  口が悪く割り切り型の性格
  ただ、その中に気遣いもある


今日の辛口!

・全体
  前提として名前が無い
  という不便さを残したまま
  世界が進むだろうかという
  のが疑問なのと、
  せっかく名前を付ける時に
  それって高額な報酬が必要な
  解答なのかな・・・と思ってしまったw
  面白い試みではあると
  思うんですけどね~


以上、
名前を持つには多額のお金が・・・、な?!
ファンタジー作品でした!