2015年2月27日金曜日

ギンレイの【考察しちゃうぞ!】これからの販売戦略

えーまた久々のコラムでございます

今回は販売戦略についての考察です


『新しい販売戦略』

こうしてみてはどうだろうと
思いついたのが、
【売り上げ目標のグループ化】
です
これについてお話させていただきます


■業界を取り巻く状況

最近は
・特定の売れ筋だけが売れて他は全然売れない
・前作がけっこう売れた作家なのに新作を出したら売れない

そんなことがあるようです

こうした要因から1~2巻で打ち切り
というケースも増えているように思います

さてここで基本的な販売戦略は
・売れるものはばんばん続巻を出して
 特装版やグッズなども出して売り上げを出す
・売れないものは即打ち切りにして次作を出す

こんな感じになると思うのですが、
ちょっと待ってほしいのです


■従来の販売戦略で大丈夫?

これって
一冊一冊全てにおいて
『売り上げ目標を達成したか』
という販売戦略ですよね

達成したら継続し、達成できなければ打ち切りという形です

確かに商売ですから
売れる作品だけに力を注ぎたい気持ちは分かります

ですが、そうした
『使い捨て』的な
販売戦略で良いのでしょうか?

作家も作品も使い捨てというスタイルに
持続可能な発展があるとは思えないのです

既に我々は『ラブコメ隆盛期』という
暗黒時代を経験したばかりです
特定のジャンルばかりを売り出し
特定のジャンルばかりを受賞させ
業界の売り上げという数字だけ見れば
上がっているように見えたでしょうけど
その中を覗いてみれば
作品の質
作家の質
共に停滞してしまったのではなかったでしょうか?

今度は『なろう』などのweb発作品に各レーベルが群がり
乱獲している状況だと思います

そういう『その場』しか考えられない
刹那的な考え方をやめ、
時代の変化に左右されない強固な販売戦略を確立しませんか?
(厳密には、時代の変化にもそれなりに波に乗っておいた方がいいです)


■発想の転換を

ここで遂に
【売り上げ目標のグループ化】
の話になるのですが
これはどういうことかというと
簡単に言ってしまえば
『一冊ずつ売り上げ目標の判定をする』
から
『複数の中で売り上げ目標の判定をする』
に切り替えれば良いのです

例を出します
従来型 『一冊ずつ売り上げ目標の判定をする』
 ・作品『ラブコメA』   7万部目標
 ・作品『異能B』     7万部目標
 ・作品『ファンタジーC』 7万部目標

新型 『複数の中で売り上げ目標の判定をする』
 ・作品『ラブコメA』
 ・作品『異能B』
 ・作品『ファンタジーC』
  上記作品たちで21万部目標


イメージは掴めたでしょーか?
上記例で売り上げ結果が
 ・作品『ラブコメA』   18万部
 ・作品『異能B』     3万部
 ・作品『ファンタジーC』 5万部
という結果になったとします

すると目標達成状況はどうなるかというと
従来型
 ・作品『ラブコメA』   達成
 ・作品『異能B』     未達
 ・作品『ファンタジーC』 未達

新型
 ・作品『ラブコメA』
 ・作品『異能B』
 ・作品『ファンタジーC』
  上記作品たちで26万部なので達成

こうなります
この新型の方式で行けば、
バシバシ打ち切りをしなくて済むのです!


■育てる環境を作ろう

なにも全ての作品を気が済むまで
書かせるべきとは言いません

ですが、最低3~4巻程度は
書かせても良いのではないでしょーか
その分売れ筋の方では
バンバン画集やらグッズやら短編やらを出して
稼いでおけば良いのです

作家も作品も
いつ芽が出るかというのは
分かりません

作家も作品も、従来の使い捨ての
発想ではその芽を埋もれさせてしまうことが多いです

この新型の方式で行けば
作家も作品も育てることができると思います!


■終わりに

育てる環境があれば
持続可能な発展が形成され、
時代の変化に左右されない
強固なレーベルになれるでしょう!

『後の事は知らない』よりも
『ずっと続く』レーベルに・・・
この販売戦略、どうでしょーか?
(まあ、既に取り組んでいるところもあるかもしれませんが)

ご清聴ありがとうございました!


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