2014年9月15日月曜日

代償のギルタオン3  10個星です!!

タイトル : 代償のギルタオン3
賞種   : ―
出版   : スーパーダッシュ文庫
著者   : 神高 槍矢
イラスト : おぐち


今日のインプレダクションはコレ!
ロボットファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


絶望と成長と、希望

安全が得られる可能性が浮上
しかしそれは本当なのか――
過酷なロボットファンタジー
凄く良かった!
今回は作品としての密度が
再び濃くなって応援したくなる出来だった!
【それぞれの正義】がうまく描写され、
どれか一つに肩入れしすぎていないのが良い
こうした読み手に考えさせる余地を提供する形で
描ける作家がいるのは嬉しい
キャラの掛け合いも手慣れてきて楽しくなった
戦には狂気がつきもの
群集が狂気に染まるのも悲惨だった
でもその分作者が《人間》をきちんと描こうと
しているのが伝わってきた


今日の甘口!

・流れ
  王族ながら軍の中将という男が
  ライクを養子にしたいと言い始める
  そして戦場にも駆けつけ、
  ライクに話を持ちかけた
  だがそれとは別に戦場に派遣
  されてきた者がいた
  国で最強を誇るギルタオンを操る者
  そいつは自称・神で
  ライクのいる町をテロリストごと
  焼き払うと宣告する
  ライクはテロリスト達と
  成り行きで行動しているが
  今回はどうするのか・・・という流れ
・テイスト
  今巻で主張のぶつけ合いには
  一定の終着点が見られる構成となっています
  ただ姉弟で幸せになりたいだけ、
  軍として早く戦争を終わらせたいだけ、
  戦争で出る悲しみをこれ以上出したくないだけ、
  要はそれぞれの正義のぶつかり合いです
  本作の特筆すべき点は
  どれを良しとしていないところですね
  どの意見にも肩入れしすぎない大人な表現です
  業界に溢れかえっている商品では
  理解もしようとせずただ正義をけなしたり
  身近な人を守りたいだけという意見だけを正しいとしたり
  そういった思考停止なものが目立ちます
  そういう『ターゲットが中高生だから頭使わない
  ものでいいだろう』というのは間違いだと思います
  本来的に小説であるのならば本作のように
  読み手に考えさせるぐらい大人な
  ものであって良いと思うのです!
・キャラ
  ◆ 主人公サイド ◆
  【ライク】は主人公少年
  貧しい中で割とたくましく生きてきた
  けどちょっと流される部分もある
  【ヤシャナ】はライクの姉
  ライクよりも更にたくましいタイプ
  軽口で大人との駆け引きも
  引けを取らない
  ◆ 軍サイド ◆
  【ガラハルド】は王族にして中将
  言動は厳しめの頼れる父親だけど
  ライクを養子にしたいという真意は・・・?
  【グラカリム】はギルタオン操者の一人
  陽気で好戦的だけど
  一部軍人らしくなく命令より心情を優先することもある
  【ディスカニオ】はギルタオン操者の一人
  自称・神
  額に第三の目があったりギルタオンの代償で
  人外の体になりつつある
  【シャリオ】は容赦の無い中佐
  自分にとっての勝利のためなら
  手段を選ばない
  ◆ 革命組織サイド ◆
  【シャミー】は組織のトップ
  普段は普通の女の子で
  ちょっとおっとりしているところもある
  でも交渉ごとではトップらしくハッタリも使う
  【リーン】は少年っぽい少女
  ライクと行動を共にすることが多い
・グラカリムのおふざけ
  『ホーリィ、時間よ。起きなさい。遅れちゃうわよ。ねぇ、起きてよ、ホーリィ
   ホーリィったら、いったいいつまで寝てる気なの!』
  『誰がホーリィだ。ぶち殺すぞグラカリム』
  これはグラカリム(男)が部下のホーリット(男)を
  起こしにやってきた時の会話ですw
  陽気なグラカリムはオカマの真似だってやっちゃいます


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは特に無し!
  次巻が気になる!


以上、
それぞれの正義のぶつかり合いがある?!
ロボットファンタジー作品でした!


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