2014年8月31日日曜日

《番外編》2014年 8月を振り返ります!!

8月も終わりました
まだ夏は終わらなそうですが
あー夏休み終わっちゃうよおおおっ!
な人も
夏休み関係無い・・・って人も
いかがお過ごしでしょーか?

さて最近のニュースですが
集英社から新レーベル『ダッシュエックス文庫』が
創刊になるようです

既にスーパーダッシュ文庫を抱えているので
どういう住み分けをするのかなーと思って
覗いてみたのですが、
ダッシュエックス文庫のコンセプトは『キャラに魅力』だそーですw

意味ねえ・・・

これが僕らの新レーベル・・・ってどこも新しくないじゃん!

どーすんだよこれ・・・創刊前からこんなんでw

それだったらスーパーダッシュ文庫の位置付けを
『大人でも読めるレベルのライトノベル』にするしかないのでは?
『六花の勇者』や『偽神戦記』など大人が普通に
読めそうなタイトルがあるので、
大人でも読める路線でいった方が良いと思います

はっきり言って、
現状のラノベ読者層は
『全てひらがなで書いてあるものしか読めないレベル』
の層を既に取り込めていると思います
これ以上の下の層は獲得しようにも存在しないのではないでしょーか

それよりも一般文芸を読むレベルの人を
獲得すべく動いた方が良いと思います

何故なら、
『六花の勇者』の場合現実問題として
こういうことがあったからです

【何かの小説フェアで一般文芸と同列で紹介したことにより
認知度が上がり、飛躍的な販売促進に繋がった】

大人でも読めるレベルのラノベであれば、
一般文芸と同じ棚や平台に置いても良いのです
逆にそういったハイレベルな作品も、
エロや萌えの表紙が並ぶラノベの棚に置いてある限りは
一般の人には『そういうもの』としてしか見てもらえません

よって、スーパーダッシュ文庫を
『大人でも読めるライトノベル』として
配置場所も一般文芸と並べて書店に置いてもらう
という販売戦略をとってみてはどうでしょうかね

販売戦略は下を見るのでなく上を見てみると
新たな顧客層獲得に繋がると思われます
特に低脳で低俗なラノベの多さに嫌気が差して
卒業してしまった人達は『大人でも読めるラノベ』を
渇望していると思われますよ


ついつい文章が長くなってしまったので
今月の10個星は機会を見て別途書こうと思います!
ではでは!


2014年8月30日土曜日

非公認魔法少女戦線  6個星です!!

タイトル : 非公認魔法少女戦線 ほのかクリティカル
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 奇水
イラスト : bun150


今日のインプレダクションはコレ!
魔法少女モノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


物語は、終わらない

自分の彼女が実は
元魔法少女で――
魔法少女のその後話
微妙かな
傭兵魔法少女が金のために
戦うという乾いたギャグ的な設定
業界へのやんわりとした皮肉
なのはお約束か
主人公が女っぽいとかも
お約束な感じ
というか空気すぎて何のために
いるのか分からない
もう少しひねりがあると良いかも


今日の甘口!

・流れ
  主人公には彼女がいた
  でも彼女は元魔法少女だった!
  今魔法界では染まると敵になる《バッドソウル》
  が蔓延し、
  多くの魔法少女が《バッドソウル》に
  染まっていた
  彼女に力を与えた【星の魔法界の女王】
  も《バッドソウル》に染まり、
  このままでは大変なことに
  既に魔法少女を卒業していた
  彼女にも声がかかる・・・という流れ
・テイスト
  魔法少女のその後を
  汚れ仕事も経験してたくましくなった、
  という感じで書いてあります
  まあ魔法少女の夢を壊す描写でも
  あっちは幼児向けだからラノベでこの
  表記をするのは良いだろう、
  (魔法少女アニメを見てる世代は読まないだろう)
  ということでしょう
  魔法少女の登場シーンとか
  技を叫ぶところとかはルビ乱舞ですw
・キャラ
  【琢磨】は主人公男子
  女っぽい、没個性系
  【ほのか】は琢磨の彼女
  元魔法少女で今は傭兵魔法少女
  汚れ仕事もこなして
  心を押し殺そうと努めている
  【ミケル】はほのかが魔法少女だった時の相棒
  自身は魔法使いでなくサポート役の男子
  でも女子にも見えるけど・・・
  【コギー】はほのかが魔法少女だった時のライバル
  おバカ担当
  【星の魔法界の女王】は敵ボス
  ほのかに力を授けた女王だけど
  今は《バッドソウル》に染まって敵役


今日の辛口!

・ひねりが欲しい
  『魔法少女』をはたから見る感じ
  としては順当といった雰囲気
  なんかもうちょっとひねりがあった方が良いのでは


以上、
バッドソウル、な?!
魔法少女モノでした!


2014年8月29日金曜日

《新人賞情報》 第7回GA文庫大賞前期 2次通過者発表!

第7回GA文庫大賞前期 2次通過者が発表されました!


応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2014年5月31日
応募総数 : 472作品
一次通過 : 142作品
二次通過 : 22作品

勝ち進んだのは全体の4.6くらいでしょーかっ


金色の文字使い  5個星です!!

タイトル : 金色の文字使い―勇者四人に巻き込まれたユニークチート―
賞種   : ―
出版   : 富士見ファンタジア文庫
著者   : 十本 スイ
イラスト : すまき 俊悟


今日のインプレダクションはコレ!
異世界召喚モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


関係無いな

異世界に呼ばれました
でも本来呼ばれるはずがなくって――
異世界召喚モノ
厳しいかな
異世界に召喚されたけど
ケチをつけるというパターン
ケチをつけるけど呼ばれる展開は好き
というのが何とも・・・
無償では助けないし関係無い、
でも活躍という結果は欲しいから周囲が
常に構ってくれる優しい世界・・・
とにかくイタイ


今日の甘口!

・流れ
  異世界に召喚されました
  クラスメイトと一緒に5人が
  呼ばれたようです
  でも話を聞いてみると、
  勇者は4人で召喚するのも4人のはず
  だったらしい・・・
  本来呼ばれるはずの無かった少年は
  俺は関係無いと言って
  勇者達とは別行動します
  とりあえず冒険者ギルドに登録して
  クエストを始める・・・という流れ
・テイスト
  異世界に召喚されて
  特別なスキル持ってて
  俺Tueeeeな感じ
  完全な自己肯定ツールですね
  特色は・・・どこだろうw
・キャラ
  【ヒイロ】は主人公少年
  本当は呼ばれるはずなかったのに
  勇者4人の巻き添えで一緒に
  召喚されてしまった
  ぼっちで本の虫


今日の辛口!

・ケチをつける主人公
  主人公は召喚されたら国王に
  『本来呼ばれるべきだった人数は四人。
   それはそいつら四人だ。
   オレは言ってみればイレギュラー的存在。
   この始末はどうつけるつもりだ?』
  とケチをつけます
  ケチをつけるなら描くなよ!w
  この他『主人公が精神的優位に立つ』という
  書き方で常に失礼な喋り方です
・なんだろう・・・
  ん~これって何だろう、幼稚な子には
  こういうのがウケるってことなのかなあ
  主人公は無償では助けないし関係無い、
  と言いますが何故か周囲で事件が起きて
  何故か助けてと頼られ、
  何故かなんだかんだで結果を出します
  もうね・・・結果だけは欲しいけど
  ひねくれてみます~とか
  作者の知能もこれをもてはやす側も
  幼稚園児かよ!!
  無償では助けないし関係無いんだったら
  暗い部屋で体育座りでもしてろ!


以上、
巻き添え召喚、な?!
異世界召喚モノでした!


2014年8月28日木曜日

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン3  10個星です!!

タイトル : ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン3
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 宇野 朴人
イラスト : さんば挿


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー戦記作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


全ての英雄は・・・

撤退のための時間稼ぎを行う防衛戦
大軍を前にイクタ達は――
本格ファンタジー戦記
素晴らしい! 大満足でした!
このシリーズはさぁ今日はこれを
読もうと表紙と向かい合うだけでワクワクする
それだけ素晴らしい傑作です
今回は少ない戦力で頭使って敵の
侵攻を妨害する知略が見どころ
今回は敵の見せ場もあって
無茶な奇策で切り抜けたけど、
敵将をプロファイリングしての駆け引きが
表現されていたので良かった
更なる遠距離兵器の投入で
これからの戦い方がどうなっていくのか楽しみ!


今日の甘口!

・流れ
  大山脈にいる主人公達
  山脈へと侵攻してくる敵の大軍勢
  味方の軍を撤退させるために
  主人公達は少ない兵力で
  敵の足止め作戦を行います
  地形的有利を用いて日数を
  稼ぎますが、
  敵にも智将が現れ簡単には行かず
  智将vs智将の戦術合戦・・・という流れ
・テイスト
  何よりも頭使うノベル性が
  本作のウリだと思います
  業界に頭使わない商品が蔓延しているのですが
  これは本当に読み応えがあります!
  まともな作品を読みたい! という人に超絶オススメ
  本作に出てくる主張とかも
  安っぽくなくて良いです
  大抵の安っぽい小説では『自分勝手して何が悪い!』
  と欲望を撒き散らすだけですが
  本作ではそういうことはありません!w
  正道が意識されていて良いですね
・キャラ
  【イクタ】は智将
  好戦的の反対を行く性格だが
  戦えば割り切る
  【ヤトリ】は剣の達人
  だが脳筋ではなく頭も良い
  こちらは国家への忠誠がまず強く、
  しかし盲目的でもない
  立場と個人をよく使い分けている
  【ナナク】は前巻で敵将だったが今回は仲間
  過去エピにてイクタと関係あり
  そして今はイクタに好意を寄せている
  【ジャン】は敵の智将
  イクタの戦術に対抗手を打ってくる
  スカしているように見えて意外と熱い
  【アクガルパ】は敵の司令官
  ガハハ系に見えて人の話も聞きます
  この人のカラー絵は素晴らしいですw
・気に入った言葉
  『いいか、よく聞けよ。お前が手にかけたと思っている人々は、
   全部俺が殺したんだ。
   お前が焼いたと思っている村は、全部俺が焼いたんだ。
   あの世で神様に訊かれたら、胸を張ってそう答えれば良いのさ。
   立派に仕事を果たしたお前が責められる筋合いはどこにもない』
  殺し殺されの世界で
  擦り減った兵士にかけたサザルーフ大尉の言葉です
  責任をとる上司・・・本来はこういう人しか
  上に立ってはいけないんですよね


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたい所は特にありません!
  続巻も期待!


以上、
本格派で最高のエンタメ、な?!
ファンタジー戦記作品でした!


2014年8月27日水曜日

天下人の軍師 (上)  9個星です!!

タイトル : 天下人の軍師 (上) ―黒田官兵衛、風の如く迅速に―
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 今岡英二
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
歴史作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


立て板に水

軍師官兵衛、
彼は秀吉と出会い――
軍師モノで歴史モノ
なかなか良かった
天才軍師による知略が描かれると共に
天才といえどもうまくいかないことも
あるところが記述されていて、
リアリティがある
歴史語り的な言い回しは雰囲気良し
飄然としながらも割とアツい男として
描かれていて戦国ならではの
魅力的な男ですね
官兵衛と半兵衛という二人で天下人を支えます


今日の甘口!

・流れ
  播磨国、そこは豪族の集まりで
  各家が城を構えていた
  織田信長が武田の騎馬隊を
  鉄砲隊で破った後の勢いに乗った時代
  播磨国の小寺家では毛利と織田
  どちらにつくか悩んでいた
  そこで官兵衛は織田しかないと進言、
  織田家の羽柴秀吉に話を持っていく
  秀吉に気に入られた官兵衛は
  中国地方攻めに協力する・・・という流れ
・テイスト
  秀吉との出会い、
  官兵衛の知略《偽兵の計》や
  官兵衛の軍議で主導権を握るサマなど
  軍師モノのテイストが味わえます
  歴史ものだけあって
  天才軍師といえどもうまくいかない
  様子も描かれています
  でもそこがご都合と違って
  リアリティがあり、良いですね
・キャラ
  【官兵衛】は小寺家家老
  天才軍師
  【秀吉】は織田家重臣
  《人たらし》と言われる程部下の扱いがうまい
  【半兵衛】は織田家臣下
  秀吉に元からついていた軍師
  これにより秀吉は半兵衛と官兵衛という
  二人の軍師を従えたのですね
・描写
  会話の主導権を握るさまが
  早い段階から描かれている
  軍師モノって基本的に会議で
  周囲の会話を遮って主導権握り、演説
  てゆーパターン多いですね
  歴史語り的な言い回しは雰囲気が良い


今日の辛口!

・文章
  所々表現が軽く、
  『襖をスラッと開けてみせるや』とか
  ラノベだねぇと思わせてしまう
  ところがあるので、
  そこはそういうものだと思って読むしかないかな
  本格派に行く前の足がかり的な位置付けと
  すれば良いかも


以上、
二人の軍師、な?!
歴史作品でした!


2014年8月26日火曜日

《新人賞情報》 第20回スニーカー大賞春 2次通過者発表!

第20回スニーカー大賞春 2次通過者が発表されました!
8/25に発表されていたみたいなので掲載~

応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2014年5月1日
応募総数 : ???作品
一次通過 : 52作品
二次通過 : 24作品


《新人賞情報》 第1回集英社ライトノベル新人賞 3次通過者発表!

第1回集英社ライトノベル新人賞 3次通過者が発表されました!


応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2014年4月25
応募総数 : 611作品
一次通過 : 167作品
二次通過 : 49作品
三次通過 : 12作品

勝ち進んだのは全体のくらいでしょーかっ

4次結果は9月上旬だそーです!


マーシアン・ウォースクール  8個星です!!

タイトル : マーシアン・ウォースクール
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : エドワード・スミス
イラスト : 凱


今日のインプレダクションはコレ!
SF作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


青臭くて結構

軍学校にやってきた留学生
彼の目的は――
火星でドンパチするSF
それなりに良かった
全体的にやや拙い感じはあるけど
芯がしっかりしていると思う
主人公が最初クラスの皆と
敵対して、それから認められていって、
という部分や主人公とヒロインの
心に抱えたものの解放とか、
そういった青春部分を軸にして
見ると良いかも


今日の甘口!

・流れ
  火星に人が住むようになった世界
  そこでは怪物達とのドンパチが
  行われていた
  軍学校が存在し、
  学生でも戦闘に参加しなければ
  ならない状態
  そこへやってきた留学生の地球の少年
  少年は最初クラスの皆を
  敵に回すことになるが、
  戦闘での判断ややってきた目的を
  暴露することでリーダーとなり・・・という流れ
・テイスト
  これも一種の軍師系かな
  戦闘で皆が考え付かないことを
  して認めさせる感じ
  でもいかんせん知略という程
  凄くもない
  クラスとの敵対から仲直りという
  青春みたいな流れを主軸に
  見た方が面白いと思う
・キャラ
  【タキオン】は留学生の地球の少年
  周囲は火星生まればかりで
  浮いている
  かつ軍規律そのものという感じで
  学生らしさも無い
  しかしその奥には指揮官としての矜持を
  秘めていて・・・
  【メリー】はタキオンの教育係
  クールビューティに見えて
  中身は割と普通の女の子
  【シドウ】はクラスの中心的男子
  そもそも学生でなく正規軍の兵士
  精神的な皆の支えみたいなもの
  【GJ】は草食系男子
  最初にタキオンに声を掛けてくる
  【アリカ】は脳筋女子
  素直だけど粗暴
  最初タキオンを良く思わなかったり
  でも模擬戦でタキオンに翻弄されたり
  都合の悪い部分を受け持つ役


今日の辛口!

・文章
  文章自体あまり巧くないのかなw
  ちょっとノリが変というか
  それから主人公の見せ方とか、
  様々な演出が拙い気がする
  方向性というか、そういうのは良い気がするんだけど~


以上、
怪物達とのドンパチ、な?!
SF作品でした!


2014年8月25日月曜日

叛逆のドレッドノート  5個星です!!

タイトル : 叛逆のドレッドノート
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 岩田 洋季
イラスト : 白もち 桜


今日のインプレダクションはコレ!
学園異能ラブコメモノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


ドレッドノートの恋

異能学園の島
そこへ入学した主人公は――
ラブコメな学園異能モノ
厳しいかな
ラブコメにしても異能にしても
特徴が乏しい
主人公含めどのキャラも空回り
しているみたいで落ち着かなかった


今日の甘口!

・流れ
  《煉蛇》という化物がいる世界
  《煉気》を操れる子供達を集めた島
  には学園があった
  その学園に主人公は入学
  そこで出会った少女は問題児で、
  でも知り合う内に・・・という流れ
・テイスト
  異能としては大味で、
  設定は雑です
  主人公とヒロインがごっつんこすると
  互いの私生活が覗けちゃうとか
  そういうのがメイン
  なんか主人公にだけ都合が良いように
  書いてあるので、
  まあラブコメ好き向けですかね
・キャラ
  【零】は主人公
  没個性タイプだけど何だか才能だけはある
  【百華】は直情系ヒロイン
  勝手に喚いて勝手に暴走します
  零とは異能の波長が合うみたい
  【小町】はクール系ヒロイン
  胸を見られても構わないとか
  結構誘惑してきます


今日の辛口!

・文章
  主人公は百華に怒ったと思ったら
  次は小町を拒絶とか
  しかも自分は百華の知ってることを
  言いたくないけど
  人には訊くとか、
  なんなんだコイツって感じだった
  なんだろうこのキャラの定まらない感じ
  空回りしすぎじゃないでしょーかね


以上、
空回り、な?!
学園異能ラブコメモノでした!


2014年8月24日日曜日

灰と幻想のグリムガル level.2  9個星です!!

タイトル : 灰と幻想のグリムガル level.2 大切じゃないものなんか、ない。
賞種   : ―
出版   : オーバーラップ文庫
著者   : 十文字 青
イラスト : 白井 鋭利


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


報われて

元の狩場に異変が起き、
新しい狩場に移るが――
底辺なりに頑張るファンタジー
今回もかなり良かった!
能力のある人達はそれだけの活躍をし、
主人公達はそうではないので
身の丈にあった冒険をする
これで良いんですよ、身の丈で
そうしたリアリティに基づいているから
安心して読めます
今巻はリーダーとしての悩み、葛藤
問題児のメンバーをどう扱うか、というところ


今日の甘口!

・流れ
  ゴブリン狩りが安定してきた主人公達
  そんな中、このままゆっくりした
  進みで良いのかという疑問が出てくる
  後輩冒険者達も出てきたらしいとか、
  もっと活躍している人達がいるのにとか
  そんな時いつものゴブリン狩りに出かけると
  異変が起き、危険と判断して場所を
  移すことにした
  新たな狩場でコボルドを狩り始める・・・という流れ
・テイスト
  RPG世界のファンタジーという
  ことでやってることは狩りとお金貯めで単純
  でもPRGをプレイするよりも体験
  する感じなのでワクワク感があります
  主人公が普通系で周囲もそれなりの
  キャラが集まり、それなりの成果を目指して
  頑張るという流れも等身大で良いです
  業界では普通だけど無双して~とか
  無理のあるものが溢れているので、
  こうした身の丈に合ったことをするのが逆に新鮮ですね
・キャラ
  主人公【ハルヒロ】は
  内心で結構毒を持っていたりするけど
  外向きは普通
  女の子は【ユメ】が快活
  【シホル】はおどおどするけど
  たまに手厳しい事を言う巨乳ちゃん
  【メリイ】はクール系美女
  ツンツンしてるけど細かい所で
  気を遣っていることもある
  【ランタ】は問題児
  ウザくて捻くれていてうるさい
  こいつをパーティから切るかどうか
  ハルヒロは悩みます
  【モグゾー】は口数少ない男子
  でも戦士としてパーティでは頼りになる
・好感が持てる
  上昇志向のパーティが活躍し、
  それをハルヒロが憧れを持って語る
  という描写が凄く良かった!
  上に行く人達は憧れであって、
  ひがむ対象ではない、というスタンスなのです
  普通であれば普通なりの
  活躍しかできないのは当たり前です
  そこに劣等感を持って上昇志向の人達に
  悪口を言うのはお門違いですから、
  こうしたひがまない主人公は好感が持てます!


今日の辛口!

・文章
  三人称が三人称になっていないのは
  あいかわらず
  でももう2巻目なので慣れたw


以上、
ひがまない?!
ファンタジー作品でした!


2014年8月23日土曜日

お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂  8個星です!!

タイトル : お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 似鳥航一
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常ドラマ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


和菓子で引き出す心

引き継いだ和菓子店『栗丸堂』
その助けとなる女性が現れて――
和菓子店に集まる人のドラマ
それなりに良かった
割と直球な構成ではあるけど
和菓子を頬張るシーンが入念な描写
だったり作るシーンがへえ~と思ったり
何だか食べたくなる作品だった
『心理コンサルタント才希』に続き
ソフトな書き方だけど善性を大切
にしているところも良い
そういう作者なのかな
人を素直にさせる和菓子店


今日の甘口!

・流れ
  下町・浅草にある栗丸堂
  両親を亡くし引き継いだ若き店主が
  その味を継いで店を
  維持しようとしている
  しかし昔栗丸堂の豆大福を
  食べて感動したという客が来た時、
  味が違うと言われてしまう
  完璧には親の味を再現できていない・・・
  そんな時紹介された女性が
  製造工程を見て欠点をズバリ当ててしまう
  その不思議な女性と知り合って
  からは和菓子絡みの問題と
  遭遇するようになる・・・という流れ
・テイスト
  問題を抱えた人と出会う→和菓子で解決
  という直球な構成で
  安定して読めるかと思います
  和菓子関係の描写も入念なので
  そうしたものが好きな人にもオススメ
・キャラ
  【仁】は栗丸堂店主
  昔はやんちゃしていたらしいが
  丸くなったという
  【葵】は不思議系ヒロイン
  和菓子の知識が豊富で
  天然だけど仁を導いてくれる


今日の辛口!

・唐突なところ
  何で一円の得にもならないことをするのか、とか
  主人公への揺さぶりが唐突過ぎる
  主人公へ否定の揺さぶりをかけるのが
  常套手段となっているので無理矢理入れた感じ


以上、
和菓子で解決、な?!
日常ドラマ作品でした!


2014年8月22日金曜日

キーパーズ 碧山動物園日誌  9個星です!!

タイトル : キーパーズ 碧山動物園日誌
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 美奈川 護
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常系作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


神々しい佇まい

運良くなった動物園の飼育員
しかし異動を申し出て――
動物園の日常系
なかなか良かった
淡々とした園内の日常に
ちょっとだけファンタジーを加え、
穏やかな流れを作りながら
ちょいちょいハートフルな展開
純粋な愛を考える時、
距離感が重要なのかもしれないと思った
アムールヒョウは作中動かなかったので、
躍動する姿を見たくなった


今日の甘口!

・流れ
  幼い頃動物園のアムールヒョウ
  が気に入り、
  そのまま憧れの飼育員になった青年
  しかし担当はアムールヒョウ
  ではなくペンギンとカピバラ
  かつてのような情熱はなくなり
  異動願も提出してしまった
  上司には一ヶ月異動願を
  保留にすると言われる
  その一ヶ月の間に
  動物と話ができるという少女と出会う・・・という流れ
・テイスト
  動物園という特殊な仕事を
  扱っているのが面白い
  園内の仕事はへぇ~と思う
  ことが多いと思います
  園内で起こる出来事も持って行きかたは
  割とハートフル系なので
  ほっこりできるかも!
・キャラ
  【晴樹】は青年、普通系
  まあ一途に動物園に通い
  飼育員にまでなったので
  普通よりは行動力がありそう
  【理央】は動物と話ができる
  という女の子
  マイペースで肉と魚が食べられない
・気に入った言葉
  ペットを飼った経験がないということは・・・裏を返せば、
  動物の死に触れたことがないということだ


今日の辛口!

・ぎちぎち
  結構序盤から文字数がぎちぎち
  で書いてあるので
  読むのがちょっと大変かもw


以上、
割とハートフルな?!
日常系作品でした!


2014年8月21日木曜日

心理コンサルタント才希と心の迷宮  9個星です!!

タイトル : 心理コンサルタント才希と心の迷宮
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 似鳥航一
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常系ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


お父さん

詐欺みたいな心理コンサルタント
その治療法とは――
ファンタジーの入った日常系
凄く印象に残る一冊だった!
心理学が盛り込まれているので
その見地が紹介されています
ファンタジー部分もあってその関係で
終盤に向かって混沌としていくストーリー
は不思議な読み心地
詐欺みたいなもの、と自称しつつも
その内側にあるのは人助け
というのは恥ずかしがり屋
なのかもしれない
ソフトな描写で善性を大切にしている
のも良かった


今日の甘口!

・流れ
  《工藤心理コンサルティング》
  そこには人の心が聞こえるという
  青年がいた
  心理学を学ぶ女子大生は
  そこの助手になる
  詐術的な会話運びで悩める者の
  心を解放する青年と共に
  人や動物の心に触れる・・・という流れ
・テイスト
  悩みとその解消、
  事件とその解決、
  それらに心理学が盛り込まれている
  ところが特徴ですね
  心の声を直接聞くとかいう話になると
  流石にファンタジーですが
  ファンタジーじゃない部分は
  論理的に語られているためオススメです
・キャラ
  【才希】は心理カウンセラー(もぐりらしい)
  やや道化的な振る舞いをしつつ
  巧みな話術で相手の心を掴む
  【梓】は心理学を学ぶ女子大生
  ただ感情に走ることが多い
  【指麻呂】は才希のライバル催眠術士
  才希よりも道化色が強く、
  てっとり早く結果を求める
・梓は才希の引き立て役
  心理学の道を目指すという
  主人公女の子なんですが
  全く論理思考ができず感情論に走って
  しまいますw
  才希が論理、梓が感情というコントラストですね
  占いを信じちゃうタイプは
  論理的見地が理解できないので
  心理学は厳しいと思うなー
  徐々に成長していくのでしょーかね
・ワンちゃん
  人間の思考を読み翻弄する犬・金剛丸
  の活躍が凄いw
  人間を軽く翻弄してきます
・気に入った言葉
  『結果は過程の副産物でしかないということだ』


今日の辛口!

・省略部分多し
  話術で人から情報を引き出す
  のだけど、
  『工藤の話術でそれからすぐに吐露させられた』
  みたいに話術を省略しまくっているw
  ちゃんと書いておくれ~


以上、
心理学が盛り込まれている?!
日常系ファンタジー作品でした!


2014年8月20日水曜日

万能鑑定士Qの事件簿7  読みました!!

タイトル : 万能鑑定士Qの事件簿Ⅶ
賞種   : ―
出版   : 角川文庫
著者   : 松岡 圭祐
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
事件簿作品です!


財産

脱税と偽の金の延べ棒
潜入捜査が始まる――
見極めの目が光る事件簿
凄く良かった!
へえ~と思うことがいっぱいで
感心づくしの一冊
閉鎖空間の中でトップになると
何をしても良いと勘違いする
でもそうすると家族も会社も
ダメにしていくだけだった・・・
ありもしない幻想から覚め
させたのは鑑定眼と進言かな
小笠原君は・・・肉食獣と対面する巻w


今日の甘口!

・流れ
  好調のファッション誌
  どうやらそこの社長が
  脱税している様子
  マルサが社長に注目するが、
  一方で最近の脱税者には
  ある傾向が見られた
  純金で隠し財産を作ったつもりが、
  いつの間にか合金になって
  しまったという
  純金詐欺はあるブローカーが執り行っていて、
  今度はファッション誌社長に
  接触するのではないか
  ファッション誌の会社に
  潜入して探ろう・・・という流れ
・テイスト
  今回は莉子が会社に
  潜入捜査で第二秘書として入社します
  女帝として君臨する社長の
  下でもいかんなく力を発揮する
  莉子の姿は周囲を唖然とさせ、コミカルチックです
  なかなか女帝は脱税の尻尾を
  掴ませず、しかも別の騒ぎまで発生、
  どうなるのか・・・とミステリーが楽しめます
・キャラ
  【遥菜】はファッション誌会社の第一秘書
  したたかで肉食、でも割と
  キャリアウーマンではよくいるタイプかな
  【七海】はファッション誌会社の社長
  冷酷で傲慢、屍の上に財を築くタイプ
  【雲伊】はファッション誌会社の課長
  軽いノリだけど割とやり手?
・事件
  今回は一冊に二つ事件が起こって
  『おおっ』となった


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みどころは特に無しです!
  次が楽しみ~


以上、
莉子、秘書になる、な?!
事件簿作品でした!


2014年8月19日火曜日

落第騎士の英雄譚  5個星です!!

タイトル : 落第騎士の英雄譚
賞種   : ―
出版   : GA文庫
著者   : 海空りく
イラスト : をん


今日のインプレダクションはコレ!
学園異能モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


無冠の剣王

異能学園で留年した主人公
しかし歴代トップの成績で留学
してきた女の子に勝利してしまい――
ほぼラブコメな学園異能モノ
残念な感じ
努力にしろ諦めないという心持ちにしろ
割と前向きなところは良いんだけど、
ウケを狙った描写が多くもったいない
設定面とかは王道系、というより
もう少し独自性が欲しいところ
異能モノとしての売りはどこにあるんだろう


今日の甘口!

・流れ
  魔力を用いて異能を操る《伐刀者》
  主人公はFランクだけど
  留学してきたAランクのヒロインに
  いきなり勝利してしまう
  何故か男女同室で主人公と
  ヒロインは暮らすことになり
  異能の戦いで仲良くなりながら
  勝ち上がっていく・・・という流れ
・テイスト
  学園異能モノといっても
  紙面の殆どはラブコメなので
  異能好きは逆に失望するかも
  設定面は特徴が見受けられませんでした
  ラブコメ好き向けですかね
・キャラ
  【一輝】は由緒ある血統
  でも異能の才能は酷く低いのでFランク
  それを剣術体術で補っているというもの
  更にリミッターを外すとAランク
  すら普通に異能の戦いで倒せる
  【ステラ】は外国の皇女
  Aランクだけど才能に溺れず努力家
  この他妹とか出てきてステラと取り合いしてくれて
  モテモテハーレムとなります


今日の辛口!

・内容
  異能モノとしての良さが
  どこにあるのか感じられなかった
  何か特徴が欲しいところ


以上、
ラブコメな?!
学園異能モノでした!


2014年8月18日月曜日

ブルークロニクル2  7個星です!!

タイトル : ブルークロニクル2
賞種   : ―
出版   : 富士見ファンタジア文庫
著者   : 白星 敦士
イラスト : いちやん


今日のインプレダクションはコレ!
ロボファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★☆☆
7個星です!!


死なないで

追手から逃げる生活
一時的に安らげる地に到着したが――
荒廃世界のロボファンタジー
不思議な読後感
悪意や主人公に都合の悪い部分も
描かれているので異色かも
設定世界観でなくキャラの使い方に
特徴があるクロニクル


今日の甘口!

・流れ
  1巻で危ない市長のいる街から
  脱出した一行
  その追手から逃げる日々
  安全と言われている地域に
  逃げ込んでみたものの、
  そこに強力な追手が
  しかもその追手は
  過去の主人公と関係があり・・・という流れ
・テイスト
  よくある世界観や設定かも
  しれませんが、
  その分安定しているかもしれません
  また、一番の特徴は人間関係です
  主人公は敵に過去のことで
  恨みを買っていますが、
  結構凄い過去を描いてます
  そりゃあ恨まれるよねってぐらい
  そうした心情や
  主人公とヒロインの恋の心情とか
  がなかなか上手いので
  心理描写好きな人なら楽しめるのでは
・キャラ
  【リカル】は主人公
  ヒロインの家族を捜すために頑張ります
  【ユキ】はヒロイン
  既にリカルをかなり意識している様子
  【アレーシャ】はサブヒロイン
  割と直情系
  【ジョン】はサブキャラ
  微妙にクール
  【リリィ】は敵役
  素性を隠してリカル達の輪に
  入り込み、
  リカルとユキの仲にも割って入ろうとして・・・
・描写
  心情と行動をリンクさせて
  描くのが上手いですね
  主人公の過去エピには驚いた
  凡百な作家であれば主人公や
  ヒロインに都合の悪い過去エピは作りません
  よく編集がゴーサイン出したなぁってぐらい衝撃
  大抵は『読者を気持ち良くさせるのが商品であってうんぬん』とか言われます
  安易な快楽ばかり求める読者が
  沢山いることに一番の問題があるのですが・・・
  主人公とヒロインは常に真っ白
  でないといけない、みたいなね


今日の辛口!

・舌戦
  主人公が敵役の家族を過去ザシュウッしていて
  人生を滅茶苦茶にしてしまいました
  で今回主人公の前に現れたのですが・・・
  その敵役のことをヒロインがボロクソにけなす
  のがちょっと酷いなあと
  何だか敵役がかわいそうなくらいでした


以上、
そりゃ恨まれるよね、な?!
ロボファンタジー作品でした!


2014年8月17日日曜日

落第教師 和久井祥子の卒業試験  8個星です!!

タイトル : 落第教師 和久井祥子の卒業試験
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 桜井美奈
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常系&恋愛作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


居場所を見つける

学校にある花壇
かつてその花壇にお世話になった
生徒が教師となって帰ってきたが――
日常系で恋愛って感じ
それなりかな
くっつけば良いのにウダウダの
形はまたかーという感じw
モンスターペアレントを扱って
いるためなかなか怖い部分は見られた


今日の甘口!

・流れ
  若き女教師は自分の母校に
  赴任してきた
  そこには問題を抱えた生徒がいた
  母がモンスターペアレントなのだ
  家庭事情により母に束縛される生徒
  女教師は生徒に逃げ道を
  考えてあげる・・・という流れ
・テイスト
  『きじかくしの庭』の続編
  前作で学生として登場した祥子が
  教師になった姿が描かれている
  学校にはきじかくしの庭も健在
  前作と違って今回は問題を
  抱えた生徒は一人しか登場しない
  その分手厚く書かれている感じかな
  女性らしい恋愛も描かれているので
  そういったものが好きな人向け
・キャラ
  【祥子】は女教師
  割と言葉より行動のタイプ
  【瑛斗】は男子生徒
  母がモンスターペアレント
  【晴彦】は祥子の友達
  かなり近しいみたいだけど
  付き合ってはいない
・参考文献
  参考文献にモンスターペアレント関連本が
  ずらずらと並んでいるので
  まあヒステリーな母親の描写は凄いですw


今日の辛口!

・仕掛け
  何故か祥子とその恩師が抱き合ったり
  している場面に晴彦がやってきて・・・
  とか仕掛けがチョロすぎるw
  祥子と晴彦のウダウダを演出するにしてもこれは酷い
  そのシーンを何としてでも入れたいなら
  もう少し流れに説得力を持たせよう
  これではラノベはバカが読むものみたいな
  感じがするのでもう少し発想が欲しいですね


以上、
きじかくし続編、な?!
日常系&恋愛作品でした!


2014年8月16日土曜日

《番外編》ギンレイの【気ままにランキング!】8月号

ランキング企画8月号をお送りしたいと思います!
一ヶ月経過してまた10個星作品も増えました
さぁ今月の順位はどう変わったのか~~?!

ランキングを発表したいと思います!!



 1位 : ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン2(電撃文庫)

      ★ 戦記ものとして描く所をしっかり描き、
        かつエンタメ性も高く仕上げた逸品!

 2位 : 代償のギルタオン(スーパーダッシュ文庫)

      ★ 新人離れした筆力で驚かされた!
        メッセージ性強し!

 3位 : 偽神戦記(スーパーダッシュ文庫)

      ★ 最近出てきたばかりだけど凄まじい描写!
        世界観や設定の作りこみが凄い!

 4位 : 六花の勇者(スーパーダッシュ文庫)

      ★ 提示の上手さは随一!
        発想が光る!

 5位 : ココロ・ドリップ(メディアワークス文庫)

      ★ やさしくてイイ話!
         胸が温かくなります!

 6位 : サマー・ランサー(メディアワークス文庫)

      ★ 瑞々しい青春!
        爽やかな部活!

 7位 : ドラゴンチーズ・グラタン(このライトノベルがすごい!文庫)

      ★ 荒削りで構成その他の上手さは無いかもしれない・・・でも!
        この日常描写は圧倒的な才能を感じる! そこだけでも見る価値アリ!

 8位 : とある飛空士への追憶(ガガガ文庫)

      ★ 映画にもなったらしい作品!
         真面目で重厚に練り上げた一品!

 9位 : 六花の勇者3(スーパーダッシュ文庫)

      ★ 1~2巻とはまた違ったテイスト!
         騎士の忠義がアツい!

 10位 : アクアノート・クロニクル(ファミ通文庫)

      ★ ストーリーの妙技!
         絡めに絡め、練りに練ったストーリーが光る!



今回の新出は
とある飛空士への追憶(ガガガ文庫)
の1本でした!

上位陣は今月も鉄壁!
今後の順位の動きも注目です!


冥玉のアルメイン  9個星です!!

タイトル : 冥玉のアルメイン1
賞種   : ―
出版   : ファミ通文庫
著者   : 築地俊彦
イラスト : フルーツパンチ


今日のインプレダクションはコレ!
権力争い作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


欲望の果実

王家に不安を感じ逃げ出した王子
継承争いで戻ってきたが――
ファンタジーの権力争い
結構良い感じ!
謀略を主軸にしているけど
滾る悪意よりチクチクした陰湿な悪意を
前面に押し出しているため
醜悪さは隠されている(見た目上は)
しかし策謀を巡らせている人物達
を考えるとそういった世界観が
マッチしているとも言えるかな
安易に汚いことを賛美しないのも良い
それでいて必要なら躊躇わないので
バランスが取れている


今日の甘口!

・流れ
  最初は庶民だったけど
  母が何番目とかの后に迎えられ
  王族の末席に加わった少年
  でも嫌な事があって脱走
  しかし何年も経過して王が亡くなり
  長男も病死、
  長女も病死寸前というところで
  呼び戻された
  そして長女の案で
  王位継承争いが始まる・・・という流れ
・テイスト
  謀略ということで汚いあの手この手
  で競争相手を追い落とす・・・という
  ものですが、
  滾る悪意によって蹴落とすよりも
  チクチクとした陰湿なやり方で争います
  女の世界って感じですねw
  ただその分醜悪さが隠れているので
  割と広い層に訴求できるかも?
・キャラ
  【アルメイン】は主人公
  最初庶民→王族となったため
  他の王族より汚れていない
  でも生きるために汚れごとはいとわない
  という矛盾を抱えながら生きている
  【ナリア】は妹の一人で極度のブラコン
  何故かアルメインを病的に守ろうとします
  【メーニカ】は妹の一人
  この娘も病的にアルメインが好き
  【カリーン】はアルメイン付きのメイド
  でも魔導士でもある
  ちょっと謎めいている諜報員
  【ジネル】は姉の一人
  野心が強く役人を味方に引き入れ王座を目指す
  【ヴィントレーア】は姉の一人
  武の人間で兵の指示を得て王座を目指す
  この中で、ジネルという文型vsヴィントレーアという武型
  という構図がまずできあがります
  主人公は最初注目されない第三勢力です
  ジネルとヴィントレーア、どっちに味方して
  どっちを追い落とすか・・・となります


今日の辛口!

・動き出し
  前半は説明が多く動きが少ないため
  個人的にはもう少し早く動き出して欲しいかなと
  とはいえ今後も期待の一冊ですよ~


以上、
チクチクとした?!
権力争い作品でした!


2014年8月15日金曜日

《新人賞情報》 第7回GA文庫大賞前期 1次通過者発表!

第7回GA文庫大賞前期 1次通過者が発表されました!


応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2014年5月31日
応募総数 : 472作品
一次通過 : 142作品

勝ち進んだのは全体の30くらいでしょーかっ


《新人賞情報》 第1回集英社ライトノベル新人賞 2次通過者発表!

第1回集英社ライトノベル新人賞 2次通過者が発表されました!

8/12に発表されていたようなので掲載~

応募された方、どうだったでしょうか?


締切   : 2014年4月25
応募総数 : 611作品
一次通過 : 167作品
二次通過 : 49作品

勝ち進んだのは全体のくらいでしょーかっ

3次結果は8月下旬だそーです!


とある飛空士への恋歌  10個星です!!

タイトル : とある飛空士への恋歌
賞種   : ―
出版   : ガガガ文庫
著者   : 犬村 小六
イラスト : 森沢 晴行


今日のインプレダクションはコレ!
航空ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


空の果てへ

没落した皇子は
庶民の家で飛空士を夢見て――
浮島や航空機が出てくるファンタジー
非常に良かった!
過去エピがやや長い気もするが、
権力者と庶民という関係をどちらにも
寄り過ぎない形で練りこまれたストーリーが見どころ
キャラ達の掛け合いも楽しくて、
これから始まる旅にも期待
スカイ部分が控え目なため、
純粋にファンタジーとして読むと良さそう
今後スカイ部分が手厚くなるかも
次が読みたくなる作品


今日の甘口!

・流れ
  皇子はある日、革命を経験する
  皇王の広大な敷地で航空機や
  航空巡洋艦が展開して革命軍を
  迎え撃つが、敗北
  皇王はギロチンにかけられ、
  皇妃とも離れ離れになり、
  皇子は牢獄から出た後
  庶民の家に引き取られる
  今までと全く違う環境での生活・・・という流れ
・テイスト
  冒頭で元皇子が飛空士として
  航空機に乗っていますが、
  その後からは元皇子の過去が
  ずっと描かれます
  このため航空機の部分よりも
  単純にファンタジーとして読むと
  楽しめると思います
  キャラ達の掛け合いもなかなか良いですよ
・キャラ
  【カルエル】は元皇子
  皇子として育っていた時は馬鹿な王族
  として描かれています
  その時は贅沢も我儘も当たり前だったから
  という事ですね
  【ミハエル】はカルエルを引き取った男性
  ぶっきらぼうな応対が多いけど
  厳しくも優しいといったところ
  【アリエル】はミハエルの娘
  カルエルとは1日だけ誕生日が違うため、妹
・描写
  カルエルの過去を描く際、
  どれだけ皇家が豪勢な生活を
  していたかを示す事によって
  国民の反乱の必然性を描いています
  しかも当時のカルエルは
  庶民の事を『薄汚い奴ら』という
  感じで見ています
  国民がどれだけ苦しんでいても
  皇家には実感が無い、
  というところもはっきり描いていますね
  それでいて皇家没落後も
  良くなるかというとそうでもない
  みたいな感じで権力者と庶民の両成敗
  で描いています
・気に入った言葉
  『無理はしなくていいのよ。泣きたいときは、泣いていいの』


今日の辛口!

・スカイ部分
  スカイの成分がもうちょっと
  欲しかったかな~
  今後そこら辺が手厚くなることを期待!


以上、
没落皇子の?!
航空ファンタジー作品でした!


2014年8月14日木曜日

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、・・・  8個星です!!

タイトル : 男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。  (1) ―Time to Play― (上)
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 時雨沢 恵一
イラスト : 黒星 紅白


今日のインプレダクションはコレ!
人生ドラマ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


走馬灯を見続けている

クラスメイトの女子声優に
首を絞められているが――
作家主人公の人生ドラマ
良いんじゃないかな
多分作家志望の人が読めば
ためになる一冊
作者が作者だけに作家業を
語る部分は経験が活かされている
のかなと思います
読み物として見ると・・・
首を絞められている→過去回想の繰り返しで
正直どうなんだろうと思わなくもない
それからちょいちょい編集部の顔色を
うかがうような語り口で
主人公が喋っている部分がおっさんが
喋っているようにしか見えないかなw


今日の甘口!

・流れ
  一年休学してからの高校生活
  ラノベ作家でアニメ化も決定した状態
  そしてクラスに行ってみると、
  そこには自分の作品の声優を
  担当する娘がいた
  声優の娘とはアニメの収録に
  向かう電車で話すようになり、
  これまでの人生、そして作家になるまでの
  色々な事を話し始める・・・という流れ
  何で声優に首を絞められている
  のかは後のお楽しみらしい
・テイスト
  作者が売れっ子ラノベ作家なので、
  主人公が作家になるまでの話は
  本当にふむふむと面白いですw
  どこまで作者が本気でここに書いたかはさておき、
  確実に作家志望の人ならためになるでしょう
・キャラ
  【僕】は名無し? ラノベ作家
  中学で電撃に応募し、四次選考まで行った
  それが後にデビューに繋がる
  性格は・・・控え目という設定かな
  女子にもあまり耐性は無し
  【似鳥】は声優、駆け出し
  クラスでは【僕】に話しかけないけど
  電車では積極的にインタビューをする
・描写
  始業式の自己紹介で失敗とかはテンプレ
  ヒロインが眼鏡で背が高いのは異色
  本作ではラノベ感が
  『明確な定義は誰にも決められない』
  というものになっています
  最近読んだどっかの誰かの『キャラクター小説だ!』
  と主張していた作品なんかとはレベルが違う気がした・・・
・作家にまつわる話
  男子高校生が作家になるまでの
  人生を語るのが良い
  最初は自分を主役にして妄想していたが
  ある時を境に何もできないリアルの自分を
  意識するようになり、
  自分でない誰かに活躍を任せることにした
  というような転機とか


今日の辛口!

・キャラ造形
  中学生活に不満は無い、とか
  一番頼りになるのはお金、
  愛とか友情とかではどうしようもないこともある、とか
  社畜を喜ばせるための言葉をちょいちょい入れてる
  んだけど、そんな事しなくても
  充分読める気がする
  あくまでキャラ達が子供という『設定』なだけで、
  中身は結局調教済みの大人なんだよねーと逆に冷めてしまう


以上、
作家にまつわる話の?!
人生ドラマ作品でした!


2014年8月13日水曜日

機巧少女は傷つかない  6個星です!!

タイトル : 機巧少女は傷つかない〈1〉 Facing "Cannibal Candy" 
賞種   : ―
出版   : MF文庫J
著者   : 海冬 レイジ
イラスト : るろお


今日のインプレダクションはコレ!
学園異能モノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


ゆずれない目的

異能の学園にやってきた人形使い
その目的は――
お人形さんの学園異能モノ
微妙かな
読みやすいのは読みやすいんだけど、
自動人形にしろ世界観にしろ
厚みが感じられなかった
続くの前提で色々と断片的
一冊まるまるプロローグといった感じ


今日の甘口!

・流れ
  《ヴァルプルギス王立機巧学院》
  は異能者の集まる学園
  異能者は人形を操って戦う
  人形は自立型で人間と変わらない
  学園で開催される《夜会》で
  頂上を目指しに来た主人公
  でも《夜会》開催前に学園で
  起こっている人形狩り事件を
  解決して欲しいと頼まれる・・・という流れ
・テイスト
  学園異能だけど
  ランキングを競うバトルは
  まだお預けという形式
  全体でプロローグといった感じ
・キャラ
  【雷真】は主人公
  人をくったような性格
  【夜夜】は雷真の人形
  女の子の姿をしている
  やたらと雷真の夜のお供をしようとする
  【シャル】はヒロイン
  実力上位者みたいだけど・・・
  思い込みの激しい厄介な一面がある


今日の辛口!

・キャラ造形
  主人公は何で年上に敬語すら
  使えないのでしょーか
  人をくったような性格を表したかった
  のかもしれませんが、
  最低限の知性は外さないで欲しいですね


以上、
お預け、な?!
学園異能モノでした!


2014年8月12日火曜日

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。  8個星です!!

タイトル : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
賞種   : ―
出版   : ガガガ文庫
著者   : 渡 航
イラスト : ぽんかん8


今日のインプレダクションはコレ!
学園ラブコメ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


それぞれの青春

先生に強制加入させられた《奉仕部》
そこで出会う残念な人達――
ぼっちの学園ラブコメ
結構面白かった!
乾いたコメディ部分が結構笑えた
ありがちな作品だと悪者にしがちな
正論女子を安易に悪く言うだけ
でないのも良い
しかしラブコメフラグは普通に
立っているように見えたけど
間違っていたのだろうか


今日の甘口!

・流れ
  《奉仕部》なんだかよく分からない部活
  そこには超美少女がいた
  でも主人公と美少女は甘い関係にはならず
  辛辣な言葉と皮肉の応酬をするばかり
  そんな部活へお悩み相談に
  来る生徒がぽつぽついて・・・という流れ
・テイスト
  コメディ色が強いので
  結構笑えます
  早い段階から引き込まれるのが良い
  乾いた笑いが多いので
  ハイテンションだと苦手という人向けかな
  思想信条が全体的に多く
  記述されているので、
  そういうのが好きという人にも良いかも
  ただ、ストーリーは無きに等しいので
  スナック感覚で
・キャラ
  【八幡】は主人公
  ぼっちでひねくれ者
  【雪乃】は正論女子
  はっきりとした物言いで
  何をやっても優れている天才
  【結衣】は周囲に合わせる女子
  クラスの中心グループにいる
  おバカ系
  【義輝】は中二病男子
  何だかイタイ黒歴史役
・描写
  本作の特徴は思想信条が
  多く綴られている所でしょうか
  そして大抵の作品は
  『作者がぶっ潰したい論理』を悪者にして
  主人公がそれを倒すという形にするのですが
  本作では相手を倒しません
  主人公は主張するけど
  相手が正論で返すと『ですよねー』みたいな
  まあ、少し濁した感じで終わらせるのです
  その方が敵を作らず良いのかもしれませんね
  社会の処世術が活きているのでは
  ないでしょーか


今日の辛口!

・中身は無いので
  まあスナックなので具体的に
  どこがどう面白かったと言われると
  浮かんでこないかなw
  中身を充実させて欲しい~


以上、
乾いた笑いの?!
学園ラブコメ作品でした!