2014年5月30日金曜日

ブルークロニクル  7個星です!!

タイトル : ブルークロニクル
賞種   : 第25回富士見ファンタジア大賞・銀賞
出版   : 富士見ファンタジア文庫
著者   : 白星 敦士
イラスト : いちやん


今日のインプレダクションはコレ!
メカファンタジーモノです!


評価は
★★★★★★★☆☆☆
7個星です!!


何か言い忘れている事が!

運び屋の主人公
おいしい報酬の仕事を
受けてしまった事が原因で――
未来設定のメカファンタジー
それなりだったかな
荒廃や極度の格差、
主人公の境遇といった舞台や状況設定で
人間性をかなり抉って描いている
所が特徴ですね
主人公が罪悪感や迷い、
それから行動に移るまでの心境変化も
根が良い子なんだろうなって思えてそこは良かった!
超絶ロボみたいなのは出て来ないので、
メカ『も』あるよって感じでした
設定や世界観は課題ですかね


今日の甘口!

・流れ
  運び屋として生きる少年
  そこへ低姿勢で富裕層の者が
  破格の運搬依頼を持ってくる
  つい飛びついてしまったが、
  旨い話には裏がある・・・
  運搬中追われる事になってしまい、
  流れで荷物を開けてしまう
  荷物は少女だったがどうするか、という流れ
  エンタメ性はちょっと弱く、
  心境・人間模様という所で楽しめる人向けですかね
・キモ
  キモとなるのは主人公【リカル】の
  葛藤ですね
  荷物である少女【ユキ】と会話し、
  リカルは最初このまま送り先へ
  届けようとします
  少女を荷物として運ぶ依頼はどう見ても
  普通の仕事ではないですが、
  依頼人の機嫌を損ねた場合その後が
  恐ろしい、所詮世の中は金・・・
  とりあえず騙してユキを送り先へ連れていけば良い・・・
  しかしユキの方はリカルの事を
  何も疑いません
  運搬依頼の事も知らず、リカルの事も知らず、
  単に助けてくれた人、という認識です
  『リカルさんのように親切な人に助けて頂いてよかったです』
  そうした純粋な感謝はリカルを苛みます
  『なんで俺のこと疑わないんだよ、こいつは・・・』
  そしてユキと関わる内にリカルの
  悩みは届ける? 届けない?
  となっていき・・・
  人間の良心をかなり問う内容になってます
  人を騙してお金を取るか?
  目の前の困っている人を助けるか?
  皆さんはどちらの方が良いですか?
・キャラ
  リカルは貧困層として生きていて逞しく、
  生きるためにはどんな事だってするタイプ
  でもユキと出会った事で
  それが揺らいでいくので、
  根本は優しい良い子、という感じ
  ユキは多分貧困といった経験は無く、
  清純に生きてきた、という感じ
  困っている人を見ると放っておけないタイプですね
  敵キャラとして出てくる市長は
  権力をかさにやりたい放題する強欲なタイプ
  貧困層を完全に見下しています


今日の辛口!

・全体
  イラストが入る位置がおかしい
  箇所があったかなw
  ロボに力を入れているわけでもないので
  ロボットものと考えない方が良いです
  設定や世界観といった所には
  あとがきにある通り特徴が乏しいかなw
  葛藤の部分は結構よく描けていたと思いますので
  設定や世界観とかが今後の課題ですね~!


以上、
旨い話には裏がある・・・な?!
メカファンタジーモノでした!


1 件のコメント:

  1. 【選評スコープ!】
    選評を見てみると、
    構成力良し、
    文章力はもう一歩、
    無双してないのが気になる、
    といった感じでした!

    ★ 選評 ★
    (投稿時タイトルは『ザ ブルー クロニクル』)

    無双というか、
    確かにロボで超威力の攻撃が
    飛び交ったりするところは
    ロボモノとして期待されてしまうかもしれませんね
    刊行でもそこら辺はやはり
    人間模様を優先にして
    ロボは添え物という位置付けの
    ままだったようですが
    ただ人間性を抉る作品というのは
    なかなか無いので
    今後どうなるか気になるところではあります
    頑張って下さいね~!

    返信削除

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。