2014年5月23日金曜日

優しいサヨナラの遺しかた  8個星です!!

タイトル : 優しいサヨナラの遺しかた とある終幕プランナーの業務記録
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 本田壱成
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
変わったお仕事系作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


終幕のお手伝い

『終幕プランナー』
それは依頼者が死んだ時の物の処分や
預かり物の引渡しを行う仕事で――
納棺師とも少し違う変わったお仕事系
幕引きの時周囲の人々に
遺した物でどう思われるか・・・
そんな事を教えてくれる一冊
キモのドラマが途中でヒントを
出し過ぎな気がしたかな
え・・・?w ていうオチもあったりw
でも、それによって重い部分を
和らげている気もしますね
出会いの場面演出が個人的に
上手いなぁと思いました!


今日の甘口!

・流れ
  死んでしまった時、
  人に見られたくない物がある
  そんな願いを叶える仕事『終幕プランナー』
  その仕事に従事する女の子【小日向しるし】
  と出会い、
  主人公【智永読】は何となく
  仕事に関わり、
  様々な人の人生ドラマに触れていく、という流れ
・終幕プランナーとは
  終幕プランナーの仕事は
  人に見られたくない物の処分の他に、
  生前の預かり物の引渡しもあります
  母と娘の確執があるまま母が亡くなり、
  娘は火葬場でたいそう母を悪く言っていました
  しかし、しるしが現れ一通の手紙を渡します
  それは生前母が書いた手紙であり、
  確執の裏にあった本音の感謝の言葉のようでした
  本音を知った娘は涙を流します
  財産配分の遺書を弁護士が届ける
  みたいなのはあった気がしますが、
  お金の絡まないバージョンですかね
・異能
  智永は人と話している最中でも
  眠ってしまうという困った悪癖持ち
  ナルコレプシーとかいうアレとは違うようで、
  特別な能力のようです
  眠りのなんちゃらじゃないですが、
  寝ると物事が物凄く深く読めて
  ばらばらだったヒントを絡めて正解を導き出せるみたいです
  しるしは人の死が何となく
  分かってしまうという特殊能力持ち
・場面演出
  出会いの場面演出は上手いです!
  智永は父を亡くし、
  その遺品整理をする所に
  しるしが現れました
  『仕事上出会うのは必然だった』という構図なのです
  ただ、その仕事上しるしは生前の依頼者と
  打ち合わせをして
  しるしは依頼者の家族に偽名を名乗るようにしています
  (依頼者はその家族に終幕プランナーの事を言わないで、
   秘密裏に処分や引渡しを依頼するものみたいです
   でも家族に顔を合わせず処分に出向くと泥棒に
   なるから一度は家族に顔を合わせないといけない
   だから偽名を使う・・・のかな)
  智永は火葬場にいた時、
  しるしが別の家族に『大河内美波』と名乗っていたのを見かけました
  しかし智永の前に現れた時『中野更紗』と名乗って
  名前が違う、アヤシイ・・・となります
  こうした誰でも気付くようなやりとりによって
  智永はしるしと関わりができ、
  終幕プランナーという存在を知るのです
  出会いの場面って結構突飛や突発、
  そうしたものになりがちですよね
  こうした常識の範囲内で演出するのは
  逆に難しいのではないでしょーか
  書き手には参考になるかと!


今日の辛口!

・途中のヒント
  キモとなるのが終幕にまつわる
  各々のドラマだと思うんですけど、
  途中で直球のヒントを出しすぎて
  オチの所でイマイチ盛り上がれなかった
  もう少し情報提示の所で
  ぼかして欲しい・・・!


以上、
終幕のお手伝い、な?!
変わったお仕事系作品でした!


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